市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート

2017/12/14 14:02雇用統計を受けて豪ドルが急伸。トルコ中銀が政策金利を今夜発表、トルコリラが反応しそう

[レビュー]

14日東京時間の外国為替市場では、豪ドルが堅調に推移。一時、豪ドル/円は86.44円、豪ドル/米ドルは0.7669米ドルへと上昇しました。豪州の11月雇用統計の結果が豪ドルを押し上げました。

NZドルは弱含み。一時、NZドル/円は78.81円、NZドル/米ドルは0.6994米ドルへと下落しました。NZ政府が同国の2017/18年度と18/19年度のGDP成長率見通しを下方修正し、NZドルの重しとなりました。

<NZ政府によるGDP成長率見通し>
( )は総選挙前の8月時点の見通し
 ・2017/18年度:+3.3%(+3.5%)
 ・2018/19年度:+3.4%(+3.5%)
 ・2019/20年度:+2.9%(+2.5%)
 ・2020/21年度:+2.5%(+2.2%)


[これからの展開]

豪州の11月雇用統計は、雇用者数が前月比6.16万人増、失業率が5.4%でした。

今回の雇用統計は総じて強い結果と言えそうです。雇用者数は市場予想の1.80万人増を大幅に上回り、14か月連続で増加しました。14か月連続は、1993年6月から94年7月(14か月連続)以来の長さです。また、前回10月分が上方修正されました(0.37万人→0.78万人増へ)。加えて、今回の雇用者数の内訳をみると、フルタイム雇用者が4.19万人増と、4か月連続で増加。パートタイム雇用者数も1.97万人増えました。

一方、失業率は10月から変わらず、市場予想通りだったものの、2013年2月以来の低水準を維持。また、労働参加率が市場予想に反して10月の65.2%から65.5%に上昇しました。労働参加率の上昇を踏まえると、労働情勢はヘッドラインの失業率が示唆するよりも強いとみなすことができそうです。

雇用統計の結果を好感し、豪ドルが上昇。豪ドル/円や豪ドル/米ドルは約1か月ぶりの高値をつけました。雇用統計を支援材料に、豪ドルは引き続き上値を試す可能性があります。豪ドル/米ドルは200日移動平均線(0.7690米ドル付近)より上の水準を維持すれば、テクニカル面からも上昇圧力が加わる可能性があります。一方、豪ドル/円は、米ドル/円の影響も受けるものの、豪ドル/米ドルが上昇基調を強めれば、上値を試す展開になりそうです。

**********

TCMB(トルコ中央銀行)が日本時間本日(14日)20時に政策金利を発表します。市場は、後期流動性貸出金利が引き上げられる(利上げ)と予想。利上げ幅は1.00%との見方が有力なものの、それ以下(0.75%など)、あるいは少数ながら2%以上との見方があります。また、据え置くとの予想も根強くあります。市場の見方が分かれているため、どのような結果になってもトルコリラは反応する可能性があります。

(シニアアナリスト 八代和也)

= = = = = = = = = = = = = = = = =

   トラリピ アカデミアモデルリニューアル第2弾
  ▼こちらのレポートをご覧いただいているあなたへお知らせ▼
  M2Jアカデミア学長の吉田と市場調査部チーフアナリスト津田のコンビが主体となりお届けしているトラリピ アカデミアモデル。
  12月のリニューアルでは、通貨ペアごとの運用成績や分析サマリーを公開。投資判断に役立つ情報がさらに見やすくなりました。
  ▶ 新たなアカデミアモデルはこちら※ログインが必要です
 
= = = = = = = = = = = = = = = = =

※当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。

※当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。

※当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。

※相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。

バックナンバー

  • 2018.12.14 15:35 更新NZ中銀が自己資本要件の引き上げ検討。NZドルが下落【ポイント】・銀行の自己資本要件が引き上げられれば、借入コストが上昇し、景気に悪影響を及ぼすおそれ・ただし、RBNZは銀行が新たな要件を満たすための移行期間を5…
  • 2018.12.13 14:54 更新南アフリカのCPIが2017年5月以来の強い伸び【ポイント】・南アフリカの11月CPI上昇率は+5.2%、SARB(南アフリカ中銀)の目標中央値の+4.5%からさらに離れる・SARBの政策金利は当面据え置きと…
  • 2018.12.12 14:35 更新13日のトルコ中銀政策金利発表の注目点は?【ポイント】・TCMB(トルコ中銀)は政策金利を据え置く可能性が高い・市場ではTCMBが来年早々にも利下げに踏み切るとの観測・TCMBの金融政策スタンスに変化が…
  • 2018.12.11 13:18 更新原油価格は軟調な展開が続きそう。資源国通貨の重石に!?【ポイント】・原油価格(米WTI先物)が10日に反落・原油価格が軟調に推移すれば、資源国通貨の重石になりそう[レビュー]11日東京時間の外国為替市場では、円が強…
  • 2018.12.10 14:32 更新豪ドル下落の背景は!?【ポイント】・リスク回避(主要国株安、米中の対立激化への懸念)が豪ドルの重石・軟調な豪GDPも豪ドルへの下落圧力・市場では、RBA(豪中銀)の利上げが遅れるとの…

「市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート」過去記事のタイトル一覧(月別)はこちら。

そのほかのマーケット情報

ページトップへ