市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート

2017/11/22 14:58トルコ中銀が事実上の利上げを行うも、トルコリラの下落に歯止めをかけるには不十分か

[レビュー]

22日東京時間の外国為替市場では、円が強含み。米ドル/円は112.16円、豪ドル/円は84.83円、NZドル/円は76.54円へと下落しました。日本と米国の祝日を明日(23日)に控え、ポジション調整が中心とみられます。


[これからの展開]

TCMB(トルコ中央銀行)は昨日(21日)、“後期流動性貸出金利”以外での資金供給を停止すると発表。新たなトルコリラ防衛策を打ち出しました。今回の措置は、市中銀行に対して“翌日物貸出金利(9.25%)”での資金供給をゼロとする一方、より金利水準の高い“後期流動性貸出金利(12.25%)”での資金供給枠を2倍にするものです。TCMB当局者によれば、資金供給を後期流動性貸出金利のみとすることで、市中銀行の資金調達コストが平均12.25%になるとのこと。20日の資金調達コストは平均11.99%だったため、事実上0.25%の利上げと言えそうです。

TCMBは11月に入り、金融機関が中銀に預ける準備預金の外貨比率の引き下げ(6日)や外貨売却入札の開始(18日)などのトルコリラ防衛策を打ち出しました。それらの措置にもかかわらず、トルコリラは下落に歯止めがかかっていない状況です。

今回の措置(後期流動性貸出金利以外の資金供給を停止)も、トルコリラの下落に歯止めをかけるには不十分かもしれません。市場では、TCMBが事実上の利上げを行ったといっても小幅であるため、ほとんど効果がないとの見方があります。

17日のエルドアン大統領の発言を受けて、トルコリラには一段の下押し圧力が加わりました。TCMBがインフレやトルコリラ安に対応するために利上げを行うのは、ますます難しくなったとの見方が市場で強まったためです。こうした状況で、トルコリラの下落に歯止めがかかるには、TCMBがエルドアン大統領の利下げ圧力をはねのけて、市場が十分と考えるほどの大幅な利上げが必要かもしれません。

なお、エルドアン大統領は17日、「TCMBはインフレを加速させる間違った軌道にある」と指摘し、「彼らは、中銀は独立しており、政府は干渉してはならないと言う。干渉しなかったので、この結果だ」と批判。「高い金利で融資しようとすれば、当然ながら投資は阻害されてストップする。われわれは(かつて)利下げをしてインフレ率を一桁に引き下げた」と語り、TCMBに対して利下げをするように改めて求めました。

(シニアアナリスト 八代和也)

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