市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート

2017/11/14 14:56RBAの金融政策に関する見方が豪ドルの重し。15日の賃金コスト指数に豪ドルが反応する可能性あり

[レビュー]

14日東京時間の外国為替市場では、NZドルが下落。一時、NZドル/円は77.92円、NZドル/米ドルは0.6857米ドルへと値を下げました。中国の弱めの経済指標がNZドルの重しとなりました。中国の小売売上高(10月)は前年比+10.0%、鉱工業生産(10月)は同+6.2%と、いずれも市場予想の+10.4%、+6.3%を下回りました。

豪ドルは底堅く推移。一時、豪ドル/円は86.79円、豪ドル/米ドルは0.7636米ドルへと上昇しました。中国の経済指標は弱めだったものの、豪州の10月NAB企業景況感が好感されました。NAB企業景況感は+21と、9月の+14から上昇し、1997年の調査開始以来最高を記録しました。


[これからの展開]

豪ドルが軟調に推移しています。本日(14日)、豪ドル/円は2か月半ぶり、豪ドル/米ドルは約4か月ぶりの安値を記録しました。

豪ドルが軟調な主な要因として、RBA(豪準備銀行)の政策金利が長期間据え置かれるとの観測が挙げられます。

ロウ総裁らRBA当局者は7月以降、主要国の金融引き締めにRBAが追随する必要はないとの見解を繰り返し、政策金利を当面据え置くことを示唆してきました。

こうした状況のなか、RBAが金融政策報告(11月10日公表)でインフレ見通しを8月時点から下方修正。それを受けて、市場では、RBAの政策金利はより長期にわたって据え置かれるとの観測が浮上。豪ドルに一段の下押し圧力が加わりました。

金融政策報告のなかで基調インフレ率が2%前後に達するのは、8月時点で今年下半期との見通しが示されていました。それが今回は2019年上半期へと後ずれしました。

RBAのインフレ見通し
( )は8月時点の見通し

 (出所:RBA「金融政策報告」より作成)

また、RBAのデベル副総裁が13日、RBAは急激な金利上昇が家計を圧迫することを十分に認識しているとしたうえで、急激な利上げを必要とする要因は現時点で見当たらないと発言。利上げを急ぐ必要はないとの見解を改めて示しました。

明日15日に豪州の7-9月期の賃金コスト指数が発表されます。その結果に豪ドルが反応する可能性があります。RBAは賃金の伸びの低さを懸念しており、それが高水準の家計債務とともにRBAが政策金利を据え置き続ける背景となっているためです。1か月の結果だけで、RBAが政策スタンスを変える可能性は低いと考えられるものの、それでも賃金コスト指数が堅調な結果になれば、豪ドル米ドルや豪ドル/円はいったん下げ止まる可能性があります。なお、賃金コスト指数(賞与除く時給ベース)は今年4-6月期に前年比+1.9%と、1-3月期に続いて過去最低の伸びを記録しました。

(シニアアナリスト 八代和也)

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