市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート

2017/10/20 14:00NZドル/米ドルが5か月ぶり安値。市場は政権交代によって政策が大きく変わる可能性を懸念

[レビュー]

20日東京時間の外国為替市場では、米ドルが堅調に推移。一時、米ドル/円は113.26円へと上昇し、ユーロ/米ドルは1.1806米ドル、豪ドル/米ドルは0.7830米ドル、NZドル/米ドルは0.6972米ドルへと下落しました。米国の上院が2018年度の予算決議案を可決。税制改革に向けて前進したことが好感されました。


[これからの展開]

NZドル/米ドルは東京時間、一時0.6972米ドルへと下落。5月22日以来、5か月ぶりの安値をつけました。NZファースト党が昨日(19日)、労働党との連立を発表して以降、NZドルに下押し圧力が加わるなか、米上院が本日、予算決議案を可決。米ドル買い圧力も加わったことで、NZドル/米ドルは一段安となりました。

NZでは、政権交代(国民党から労働党へ)によって政策が大きく変わる可能性があり、市場はとりわけ、労働党政権が保護主義政策をとるのでは?と懸念しています。

労働党は選挙戦において移民を年間2万から3万人程度に抑えることを公約し、NZファースト党は移民の大幅な削減を主張。TPP(環太平洋経済連携協定)については、労働党が一部見直しを求め、NZファースト党は反対の立場です。RBNZ(NZ準備銀行)に関しては、労働党が責務の変更(雇用の最大化を追加)を提案し、NZファースト党はRBNZの為替介入を増やすように主張しました。

NZドル/米ドルには下押し圧力が加わりやすい地合いが続きそうです。NZドル/米ドルは5月11日安値の0.6818米ドルに向かう可能性があります。現在の状況でNZドル/米ドルが反発するとすれば、ポジション調整や米ドルの売り材料が提供された場合かもしれません。

(シニアアナリスト 八代和也)

--------------------------------------

※当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。

※当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。

※当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。

※相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。

バックナンバー

  • 2019.04.18 15:20 更新豪ドル:豪失業率が若干上昇【ポイント】・雇用が堅調に増加する一方、3月の失業率は若干上昇・RBA(豪中銀)が重視する失業率の上昇は、利下げを促す要因となり得る・ただし、失業率は依然として…
  • 2019.04.17 15:30 更新RBNZ(NZ中銀)は5月にも利下げか【ポイント】・1-3月期CPI上昇率はRBNZの見通しを下回る。RBNZが5月に利下げを行う可能性が高まった・企業信頼感指数(4/30)や雇用統計(5/1)が軟…
  • 2019.04.16 15:28 更新RBA議事録:利下げの可能性に言及。その条件も明示【ポイント】・RBA(豪中銀)議事録は、利上げの確率は低いと指摘・“インフレ率が低水準にとどまり、失業率が上昇を続ければ”、利下げが適切になる可能性も・18日の…
  • 2019.04.15 13:43 更新豪ドル:文言変更の理由は!? 16日のRBA議事録に注目【ポイント】・16日のRBA(豪中銀)議事録では、声明の文言変更の理由が明らかになるか!?・政策スタンスのシフトが明確に示されなければ、豪ドルの上昇材料になりそ…
  • 2019.04.12 15:40 更新鉄鉱石価格の上昇は豪ドルの下支え要因になるか【ポイント】・RBA(豪中銀)の利下げ観測が豪ドルの重石・豪州の主力輸出品である鉄鉱石の価格上昇は、豪ドルにとってプラス材料・RBAの利下げ観測が後退すれば、豪…

「市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート」過去記事のタイトル一覧(月別)はこちら。

そのほかのマーケット情報

ページトップへ