市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート

2017/10/17 15:57RBAの豪ドル高への懸念は若干後退!? 経済指標に対するNZドルの反応鈍く、関心は引き続きNZ政局

[レビュー]

17日東京時間の外国為替市場は、日経平均の上げ幅縮小を背景に、円が一時強含み。米ドル/円は112.04円、ユーロ/円は131.94円、豪ドル/円は87.79円、NZドル/円は80.27円へと下落する場面がありました。日経平均は一時、前日終値比138.40円高の21,393.96円へと上昇した後に反落。前日終値比マイナス圏に転じる場面もありました。


[これからの展開]

RBA(豪準備銀行)は本日(17日)、政策金利の据え置きを決めた10月3日の会合の議事録を公表しました。

議事録では、政策メンバーが主要国の利上げにRBAが追随する必要はないと考えているとともに、豪ドル高への懸念が9月から若干後退したことが判明しました。

議事録は、主要国が金融政策の正常化に向かいつつあることについて、それらの国では金融危機の発生以来、豪州よりも金融政策が大幅に緩和されたと指摘。「政策金利変更のタイミングは国内経済の状況次第」とし、「海外の利上げはRBAの金利設定に機械的な影響を及ぼさない」と強調しました。

豪ドル高については、米ドルの全般的な下落が原因との見方を示したうえで、「豪ドルの上昇が国内のインフレの重しとなっている」と指摘。「豪ドルのさらなる大幅な上昇は、成長やインフレの鈍化につながる」と、引き続き豪ドル高に懸念を示しつつも、今回新たに“大幅な” との文言が加わりました。9月は「豪ドルのさらなる上昇は・・・」でした。これは豪ドル高への懸念が弱まった可能性を示しています。

今回の議事録で、政策メンバーの豪ドル高への懸念が若干後退したのが判明したことで、豪ドルの重しが少し軽くなったとも考えられます。一方で、主要国中銀が利上げへと動きつつあるなかで、RBAは政策金利の据え置きを続けることも改めて示唆されました。市場の関心が各国金融政策に向いていることを考えると、豪ドルは独自材料で上昇しにくい地合いと言えそうです。豪ドル/米ドルや豪ドル/円が上昇を続けるには、それぞれ米ドルの売り材料、円の売り材料が必要かもしれません。

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本日発表されたNZの7-9月CPI(消費者物価指数)は前年比+1.9%と、市場予想の+1.8%を若干上回りました。その結果を受けてNZドルが上昇したものの、上昇は長続きしませんでした。

NZドルに関しては、市場の関心はNZの政局に向いているため、経済指標への反応が鈍い状況です。NZの新政権が決まるまで、こうした状況が続きそうです。

新政権の鍵を握るNZファースト党は、連立相手を決定する会合を昨日(16日)に続いて本日も開催。同党のピータース党首は、会合では政策に関して意見がかなり一致したとしつつも、連立相手の最終決定を下す前に、国民党と労働党の双方と解決すべき問題がまだあると語りました。

報道によると、ピータース党首は今夜、国民党のイングリッシュ首相や労働党のアーダーン党首とそれぞれ個別に会談を行うようです。ピータース党首は昨日、連立協議は今週末までに合意に達するとの見通しを示す一方、期限を決めたくないとも語りました。

(シニアアナリスト 八代和也)

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