市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート

2017/10/10 13:41豪米金利差縮小が豪ドルの重石となる可能性も

[レビュー]
 
10日の東京時間の外国為替市場は、北朝鮮への警戒感から動意に乏しく、米ドル/円は概ね9日NY市場の終値近辺での揉み合いとなりました。NAB(ナショナル・オーストラリア銀行)が発表した9月の企業景況感指数は14と、8月から横ばいでした。ただ、2008年以来の高水準を維持したことが好感され、豪ドルは小幅に反発。豪ドル/円は一時87.71円、豪ドル/米ドルは一時0.7785ドルへ上昇しました。

[これからの展開]

RBA(豪準備銀行)は10月3日の金融政策会合で、12回連続で政策金利を据え置きました。RBAの金融政策などを背景に、豪金利は上値の重い展開が続いています。一方で、FRBは金融政策の正常化を進めています。足元では年内の利上げ観測の高まりもあり、米金利は上昇傾向です。

FRBの他にも、BOC(カナダ中銀)は2度の利上げを実施。BOE(英中銀)の利上げ観測も足元で高まっています。また、ECBは金融正常化に傾きつつあり、早ければ10月26日の理事会で、QE(量的緩和)縮小に関するアナウンスメントがあるとの見方があります。主要な各国の中央銀行が金融引き締め、あるいは金融政策の正常化に舵を切っていることもあり、世界的に金利には上昇圧力が加わっています。

金融政策の方向性の違いを背景に、豪州と米国の金利差(豪>米)は縮小傾向にあり、足元では約16年ぶりの水準まで金利差が縮小しています。RBAは金融政策を当面据え置くとみられており、金融政策の方向性の違いから、金利差がさらに縮小するようであれば、豪ドルには一段の下押し圧力が加わる可能性もありそうです。
 

(アナリスト 根岸慎太郎)

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