市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート

2017/10/05 13:50小売売上高を受けて豪ドルが下落。CPI上昇率加速もトルコ中銀は引き続き状況を見極めか

[レビュー]

5日東京時間の外国為替市場では、豪ドルが下落。一時、豪ドル/円は88.22円、豪ドル/米ドルは0.7825米ドルへと値を下げました。豪州の8月小売売上高が前月比-0.6%と、市場予想(+0.3%)に反して減少し、豪ドルに下押し圧力が加わりました。

NZドルも上値が重い展開。一時、NZドル/円は80.63円、NZドル/米ドルは0.7147米ドルへと下落しました。同じオセアニア通貨である豪ドルの下落に引きずれられました。


[これからの展開]

トルコの9月CPI(消費者物価指数)が一昨日(3日)発表されました。結果は前年比+11.20%と、8月の+10.68%から上昇率が加速。TCMB(トルコ中央銀行)のインフレ目標(+5%、その±2%が許容範囲)を引き続き上回りました。

TCMBは前回9月14日の会合で、金融政策の現状維持を決定。事実上の政策金利となっている “後期流動性貸出金利”を12.25%に据え置きました。TCMBはその時の声明で「インフレ見通しが著しく改善するまで金融政策の引き締めスタンスを維持する」としたうえで、「必要に応じて一段の金融引き締めを行う」と表明。追加利上げに含みを持たせました。

CPI上昇率がインフレ目標から一段とかけ離れたことは、TCMBに利上げを促す要因になる可能性があります。ただ、CPI上昇率が加速したのは今のところ2か月のみです。また、9月の政策会合の議事録によれば、TCMBは「インフレ見通しは今後緩やかに改善し始める」と予想しているようです。CPI上昇率の加速が“一時的なものか”、それとも“持続するのか”どうか、TCMBは引き続き状況を見極めると考えられます。

トルコリラ安が加速するなど状況が大きく変化しない限り、次回10月26日の政策会合では、後期流動性貸出金利や3つの主要政策金利(1週間物レポ金利、翌日物貸出金利、翌日物借入金利)はすべて据え置かれそうです。


(出所:トムソン・ロイターより作成)

(シニアアナリスト 八代和也)

--------------------------------------

※当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。

※当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。

※当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。

※相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。

バックナンバー

  • 2018.12.10 14:32 更新豪ドル下落の背景は!?【ポイント】・リスク回避(主要国株安、米中の対立激化への懸念)が豪ドルの重石・軟調な豪GDPも豪ドルへの下落圧力・市場では、RBA(豪中銀)の利上げが遅れるとの…
  • 2018.12.07 15:10 更新カナダ中銀の利上げ観測が一段と後退【ポイント】・カナダドルが6日、対米ドルで昨年6月以来、対円で今年6月以来の安値を記録・BOC(カナダ中銀)の利上げ観測の後退、軟調な原油価格がカナダドルへの下…
  • 2018.12.06 14:15 更新円が全面高。カナダ中銀の利上げ観測は後退【ポイント】・米国と中国の関係悪化への懸念からリスク回避の動き・BOC(カナダ中銀)は利上げ継続を表明・一方で、利上げペースの鈍化を示唆。カナダドルにとってマイ…
  • 2018.12.05 13:18 更新BOC(カナダ中銀)の声明にカナダドルが反応!?【ポイント】・本日5日、BOCは政策金利を据え置くとみられる・市場では、BOCの次回利上げ時期が後ズレし、来年の利上げ回数が減少するとの見方もあり・BOCの声明…
  • 2018.12.04 14:18 更新豪RBAの金融政策スタンスに変化なし!?【ポイント】・RBA(豪中銀)は政策金利を据え置き・失業率低下やインフレ率上昇のペースは“緩やかになる”可能性が高いとの見方を維持・政策金利を当面据え置くことを…

「市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート」過去記事のタイトル一覧(月別)はこちら。

そのほかのマーケット情報

ページトップへ