市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート

2017/09/25 14:54NZ総選挙では国民党が第1党を維持!次の焦点は連立交渉か

[レビュー]
 
25日東京時間の外国為替市場では、NZドルが軟調。NZドル/円は一時81.34円、NZドル/米ドルは一時0.7252ドルへ下落しました。NZ総選挙後に最大野党・労働党が、連立工作次第で過半数を獲得する可能性が浮上したことなどが、NZドルの重石となっているようです。

[これからの展開]

23日に実施されたNZの総選挙では、国民党が(定数120議席のうち)58議席を獲得し、第1党を維持しました。労働党は45議席を獲得。第3党となったNZファースト党が9議席、緑の党が7議席、その他政党が1議席を獲得しました。

計算上では、労働党がNZファースト党と緑の党とで連立を組めば過半数を獲得できます。国民党のイングリッシュ首相は24日、連立協議を「数日内に開始する」と述べ、「NZファーストと国民党の連立が強く安定した政権への近道だ」と強調。労働党とNZファースト党、緑の党との3党連立をけん制しました。

イングリッシュ首相は、選挙前に協力関係にあった少数政党とは手を組まない考えを明らかにしています。そのため、NZファースト党が連立交渉のカギとなりそうです。

労働党は、現在RBNZ(NZ準備銀行)に課されている「物価の安定」の責務に加え、新たに「完全雇用の達成」をRBNZに義務付けたうえで、金融政策は外部メンバーを含む委員会で決定する方法への変更を提案しています(現在は、RBNZ総裁が金融政策を決定している)。

今後の金融政策の不透明要因となり得る上記提案は、NZドルが弱含む材料となるかもしれません。NZファースト党が労働党に接近するようであれば、NZドルの下押し要因となる可能性があり、今後の連立交渉のゆくえには注意が必要でしょう。

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22日に発表された8月の加CPIは前年比+1.4%と、7月の同+1.2%からインフレの伸びが加速しました。ただ、市場予想の同+1.5%を下回りました。また、食料とエネルギーを除くコアも前年比+0.9%と、7月から横ばいでした。
 
CPIの結果を受けて加ドルは軟調な展開となりました。足元の加ドル高の背景には、BOC(加中銀)が年内に追加利上げを行うとの観測がありましたが、今回のCPIの結果はBOCが追加利上げに傾くには不十分と市場は判断したようです。

また、レーン副総裁は18日、「政策決定において加ドル高を強く考慮する」と述べ、加ドルの動向が金融政策の決定に影響する可能性を示しました。BOCが加ドル高を注視する中では、加ドルは上値の重い展開となるかもしれません。

(アナリスト 根岸慎太郎)

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