市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート

2017/09/07 15:39世論調査でNZドルが急落。連続利上げに踏み切ったカナダ中銀、27日の総裁講演に注目

[レビュー]

7日東京時間の外国為替市場では、円が強含み。一時、米ドル/円は108.90円、ユーロ/円は129.96円、英ポンド/円は142.17円へと下落しました。韓国の李洛淵(イ・ナギョン)首相が「北朝鮮が建国記念日の9日にミサイルを発射する可能性がある」と発言。北朝鮮情勢をめぐる警戒感が、円の支援材料となりました。

豪ドルは上値が重い展開。一時、豪ドル/米ドルは0.7976米ドルへ、豪ドル/円は87.01円へと値を下げました。豪州の7月小売売上高が前月比変わらずと、市場予想の+0.3%を下回り、豪ドルの重しとなりました。

NZドルも軟調。一時、NZドル/米ドルは0.7176米ドル、NZドル/円は78.28円へと下落しました。NZの放送局ワン・ニュースによる世論調査で、労働党(最大野党)の国民党(与党)に対するリードが広がったことを受けて、NZドルに下押し圧力が加わりました。世論調査では、労働党の支持率が前回と同じ43%だった一方、国民党は41%から39%へ下落しました。


[これからの展開]

BOC(カナダ銀行)は昨日(6日)、政策金利を0.75%から0.25%引き上げて1.00%とすることを決めました。利上げは2会合連続です。

今回の利上げは、カナダ経済がBOCの予想以上に力強いことが理由のようです。カナダの4-6月期GDPは前期比年率換算+4.5%と、1-3月期の+3.7%から伸びが加速。約6年ぶりの高成長を記録しました。BOCは声明で、「最近の経済指標は予想以上に強く、カナダの成長がより広範かつ自律的になりつつあるとのBOCの見解を裏付けている」と指摘。消費支出が活発であり、雇用や所得の伸びも堅調との見方を示し、「予想を上回る経済活動を踏まえると、大規模な金融刺激策の一部解除が正当化されると判断した」と説明しました。

今後の金融政策に関しては、「あらかじめ決まっておらず、今後発表されるインフレ見通しに関する経済指標や金融市場動向に左右される」と強調。「高水準の家計債務を踏まえ、利上げに対する経済の感度を注視していく」との考えも示し、追加利上げの可能性に言及しませんでした。

ただし、声明でカナダ経済の力強さに繰り返し言及しており、今後追加利上げが行われる可能性はありそうです。一方で、利上げの影響を注視する姿勢を示したことで、今後の利上げには慎重になりそうです。

BOCの次回政策会合は10月25日。そこで利上げが決定されるかどうかの手掛かりとして、雇用統計など経済指標のほか、9月27日のBOCのポロズ総裁の講演に注目です。

(シニアアナリスト 八代和也)

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