市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート

2017/09/05 15:49RBAは政策金利を据え置き。豪経済や住宅市場に対するRBAの見方は前回からやや楽観的に

[レビュー]

5日東京時間の外国為替市場は、引き続き北朝鮮問題に絡む地政学リスクが意識され、円が底堅く推移。米ドル/円は109円台前半へ下落しました。

RBA(豪州中央銀行)は政策金利の据え置きを決めました。声明では前回同様に豪ドル高けん制が見られましたが、前回から大きな変化がなかったことで、豪ドル/米ドルは一時0.7979ドルまで上昇しました。対円では、米ドル安・円高の影響もあり一時86.86円まで下落しました。

[これからの展開]

RBAは政策金利を過去最低の1.50%に据え置きました。同時に発表された声明では「直近のデータは豪経済が今後1年間で徐々に成長するとのRBAの見方と一致する」としました。

豪ドルに関する声明では「豪ドル高により、経済活動の好転やインフレは現在の予想よりも緩やかになる」と指摘しました。ただし、前回の豪ドル高けん制から大きな変化はみられず、為替市場の反応はほとんど見られませんでした。

住宅市場については、前回と同じく家計債務の増加に懸念が示され、住宅価格は一部の市場で急激に上昇しているとされました。ただし、「シドニーなどでは状況が緩和しつつある兆候が見られる」との見解が示されました。

労働市場に関しては「今後数年間で失業率は小幅に低下する」とし、賃金に関しては「伸びは依然として鈍いが、堅調な労働市場により幾分か押し上げられる」との見方が示されました。

RBAは「低金利が引き続き豪経済のサポートになる」とし、「政策スタンスを維持することが、持続可能な経済成長およびインフレ目標の達成と一致していると判断した」と従来通りの見解を示しました。

RBAの声明では、経済や住宅市場に対して前回に比べて幾分か楽観的な見方が示されました。豪ドル/米ドルはRBAの声明発表後に反発しましたが、上昇は一時的でした。豪ドルが一段と上昇するためには労働市場で賃金の伸びが明瞭になるなど、RBAの利上げ観測が高まるような材料が必要になるかもしれません。

(市場調査部 根岸慎太郎)

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