2017/08/08 14:55RBAの豪ドル高けん制が引き続き、豪ドルの上値を抑える要因に!?
[レビュー]
8日東京時間の外国為替市場は、小動き。米ドル/円やクロス円は、おおむね昨日(7日)のNY終値水準での“もみ合い”となりました。中国の7月貿易収支が発表されたものの、為替市場に大きな反応はみられませんでした。貿易収支は467.4億ドルの黒字となり、黒字額は市場予想の460.8億ドルを上回りました。
[これからの展開]
豪ドルは対米ドルで7月27日に、一時約2年2か月ぶりの高値となる0.8065米ドルを記録するなど堅調に推移しています。豪ドルは対米ドル以外でも堅調に推移しており、通貨の総合的な価値を示す、豪ドルのTWI(貿易加重指数)は足もとで67前後と、2014年12月以来、約2年8か月ぶりの高水準にあります。
RBA(豪準備銀行)は、豪ドル高をけん制。ロウ総裁は7月26日、現在の金融政策に満足しているとしたうえで、「豪ドルが少し下落すれば、もっと良い」と語りました。8月1日の政策会合時の声明では、「豪ドル高は物価圧力を抑制する一因になると予想される」とするとともに、「(豪ドル高は)生産や雇用の見通しの重しにもなっている」と指摘。「豪ドル高により、経済活動の好転とインフレ率の上昇が、現在の想定よりも鈍くなる可能性がある」との見方を示しました。通貨高は景気やインフレの下押し圧力となります。
豪ドル/米ドルは8月1日のRBAの声明発表以降、上値が重い展開となっています。RBAの豪ドル高けん制が市場で意識されたと考えられます。
豪ドル(特に対米ドル)の上昇基調が強まれば、RBAは豪ドル高けん制のトーンを強める可能性があります。豪ドルが上昇するほど、豪ドル高けん制への警戒感も高まるとみられます。

(出所:RBA資料より作成)
*******************
本日(8日)、南アフリカのズマ大統領の不信任投票が行われる予定です。その結果に南アフリカランドが反応する可能性があります。*不信任投票については、本日のToday's Flash『ズマ大統領の不信任投票の結果が南アランドに影響するか』をご覧ください。
8日東京時間の外国為替市場は、小動き。米ドル/円やクロス円は、おおむね昨日(7日)のNY終値水準での“もみ合い”となりました。中国の7月貿易収支が発表されたものの、為替市場に大きな反応はみられませんでした。貿易収支は467.4億ドルの黒字となり、黒字額は市場予想の460.8億ドルを上回りました。
[これからの展開]
豪ドルは対米ドルで7月27日に、一時約2年2か月ぶりの高値となる0.8065米ドルを記録するなど堅調に推移しています。豪ドルは対米ドル以外でも堅調に推移しており、通貨の総合的な価値を示す、豪ドルのTWI(貿易加重指数)は足もとで67前後と、2014年12月以来、約2年8か月ぶりの高水準にあります。
RBA(豪準備銀行)は、豪ドル高をけん制。ロウ総裁は7月26日、現在の金融政策に満足しているとしたうえで、「豪ドルが少し下落すれば、もっと良い」と語りました。8月1日の政策会合時の声明では、「豪ドル高は物価圧力を抑制する一因になると予想される」とするとともに、「(豪ドル高は)生産や雇用の見通しの重しにもなっている」と指摘。「豪ドル高により、経済活動の好転とインフレ率の上昇が、現在の想定よりも鈍くなる可能性がある」との見方を示しました。通貨高は景気やインフレの下押し圧力となります。
豪ドル/米ドルは8月1日のRBAの声明発表以降、上値が重い展開となっています。RBAの豪ドル高けん制が市場で意識されたと考えられます。
豪ドル(特に対米ドル)の上昇基調が強まれば、RBAは豪ドル高けん制のトーンを強める可能性があります。豪ドルが上昇するほど、豪ドル高けん制への警戒感も高まるとみられます。

(出所:RBA資料より作成)
*******************
本日(8日)、南アフリカのズマ大統領の不信任投票が行われる予定です。その結果に南アフリカランドが反応する可能性があります。*不信任投票については、本日のToday's Flash『ズマ大統領の不信任投票の結果が南アランドに影響するか』をご覧ください。
(シニアアナリスト 八代和也)
--------------------------------------
※当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。
※当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。
※当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。
※相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。
バックナンバー
- 2019.02.15 15:43 更新エスコムをめぐる懸念で南アフリカランドに対して下落圧力【ポイント】・エスコム(南アフリカの国営電力会社)が経営危機。公共企業省は実質破たん状態との見解・南アフリカ政府はエスコムを支援する方針。20日に詳細を発表する…
- 2019.02.14 14:25 更新トルコリラは15日の格付け発表が重要!?【ポイント】・S&Pが15日にトルコの格付けを発表する予定・市場は「Bプラス」の格付け、「安定的」の見通しのいずれも据え置きと予想・格付けや見通しが変更…
- 2019.02.13 14:55 更新NZドルが急伸。引き続き堅調に推移する可能性も!?【ポイント】・RBNZ(NZ中銀)は政策金利を据え置き・利上げ開始時期の予想は、“2020年7-9月期”から“2021年1-3月期”に後ズレ・国外経済のリスク増…
- 2019.02.12 12:40 更新13日、RBNZが政策金利を発表。NZドルの行方が決まる!?【ポイント】・RBNZは政策金利を据え置くとみられる・RBNZは利上げ開始時期の予想を後ズレさせる可能性あり[レビュー]12日東京時間午前の外国為替市場では、豪…
- 2019.02.08 16:10 更新豪ドル/米ドルや豪ドル/円が約1カ月ぶりの安値【ポイント】・RBA(豪中銀)は、豪GDP成長率やインフレ率の見通しを引き下げ・RBAは住宅市場の動向を懸念・豪ドルは上値が一段と重くなりそう[レビュー]8日東…
「市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート」過去記事のタイトル一覧(月別)はこちら。
そのほかのマーケット情報
- 今週はこう動く! マーケット羅針盤 【2019.02.12 更新】今週の注目通貨(ドルストレート)
- 日刊2分でわかるアメリカ(2分でアメリカを見る) 【2019.02.16 更新】マーケット: 来週の外為相場、米ドル方向探る
- 日刊2分でわかるアメリカ(2分でアメリカを知る) 【2019.02.16 更新】米中協議は進展、それとも不調?
- 日刊2分でわかるアメリカ(2分でアメリカがわかる) 【2019.02.16 更新】トランプ非常事態宣言、次に起こること
- 週刊2分でわかる豪・NZ 【2019.02.14 更新】NZドルと豪ドル、微妙な違いが相場に反映
- 週刊2分でわかるトルコ 【2019.02.12 更新】トルコリラめぐるリスク、地方選と大統領
- 市場調査部エクスプレス Todays'Flash! 【2019.02.15 08:52 更新】米小売売上高が予想外に減少し、米ドルが下落。本日も米経済指標が材料に!?
- 市場調査部エクスプレス スポットコメント 【2019.02.15 08:03 更新】ブレグジット、メイ首相が英議会で再び敗北。次は?
- 市場調査部エクスプレス 注目のチャート 【2019.02.15 09:11 更新】英ポンド/円、下降モメンタムが強まるポイントは?
- FXニュース 最新のFXニュースヘッドラインを提供しております。
- FXチャート リアルタイムのFXチャートをご覧いただけます。
- 経済カレンダー 市場に影響を与える可能性がある各種経済イベントをカレンダーで提供しております。
- 政策金利データ 主要各国の政策金利表を提供しております。
- ヒストリカルデータ 日足・週足・月足の4本値データをダウンロード提供しております。
- 主要指標 LDN-NY関連・アジア・オセアニア関連の指標を提供しております。
- みんなのリピート 各通貨ペアのリピート注文発注状況および成立状況をご覧いただけます。