市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート

2017/08/07 14:54豪ドル/米ドルが一段と上昇するためには!?

[レビュー]

7日東京時間の外国為替市場では、NZドルが弱含み。一時、NZドル/円は81.86円、NZドル/米ドルは0.7395米ドルへと下落しました。NZのインフレ期待が前回5月調査から鈍化し、NZドルの重しとなりました。RBNZ(NZ準備銀行)による四半期ごとのインフレ期待調査では、今後1年間のインフレ率予想が+1.77%、今後2年間のインフレ率予想が+2.09%となり、いずれも前回の+1.92%、+2.17%から鈍化しました。


[これからの展開]

鉄鉱石価格が反発傾向にあります。中国の青島に荷揚げされる鉄鉱石(鉄分62%)価格は8月4日、1トン74.12ドルへと上昇し、約4か月ぶりの高値を記録。6月の安値(53.36ドル)からの上昇率は、4割近くに達しました。中国の輸入増が鉄鉱石価格上昇の背景にあるようです。

豪ドル/米ドルは7月以降に上昇が加速し、7月27日に一時0.8065米ドルと、約2年2か月ぶりの高値をつけました。米国の政局不透明感やRBA(豪準備銀行)の利上げ観測が押し上げ材料となったほか、豪州の主力輸出品である鉄鉱石の価格上昇も支援材料となりました。

足もとでは、豪ドルサイドのプラス材料が弱まりつつあります。RBAのロウ総裁らが7月下旬に市場の利上げ観測をけん制し、8月1日の政策会合時の声明では豪ドル高をけん制しました。ロウ総裁は7月26日、主要国中銀が利上げや量的緩和の縮小など金融政策の正常化に向かいつつあることについて、「他の中銀にRBAが歩調を合わせる必要はない」と明言。RBAの声明は「豪ドル高は、生産や雇用の見通しの重しにもなっている」と指摘し、「豪ドル高により、経済活動の好転とインフレ率の上昇が、現在の想定よりも鈍くなる可能性がある」との見方を示しました。

こうした状況のなかで、豪ドル/米ドルが0.80米ドル以上の水準を維持する一つの条件として、鉄鉱石価格が上昇を続ける必要があるかもしれません。


(出所:Bloombergより作成)

(シニアアナリスト 八代和也)

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