市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート

2017/07/20 14:43豪雇用統計は堅調な結果。豪ドルにとってプラス材料になりそう

[レビュー]

20日東京時間の外国為替市場では、米ドルが小幅反発。一時、米ドル/円は112.15円へと上昇し、ユーロ/米ドルは1.1504米ドル、NZドル/米ドルは0.7340米ドルへと下落しました。

豪ドル/円が89.30円、豪ドル/米ドルは0.7982米ドルへと一時上昇し、それぞれ1年7か月ぶり、2年2か月ぶりの高値を更新しました。豪州の6月雇用統計でフルタイム雇用者が大幅に増加したことが好感されました。ただ、その後反落。一時、豪ドル/円は88.84円、豪ドル/米ドルは0.7926米ドルへと値を下げました。豪ドル/米ドルが心理的節目である0.80米ドルに近づいたことや、ECB(欧州中央銀行)理事会が今夜控えていることもあり、利益確定売りが中心と考えられます。

日銀は、金融政策の現状維持を7対2の賛成多数で決定。展望レポートでは、2%の物価上昇の達成時期を前回4月の「2018年度頃」から「2019年度頃」へと後ずれさせました。


[これからの展開]

豪州の6月雇用統計は、雇用者数が前月比1.40万人増、失業率が5.6%でした。雇用者数は市場予想(1.50万人増)を若干下回り、失業率は予想通りでした。

雇用者数の内訳をみると、パートタイム雇用者が4.80万人減少した一方、フルタイム雇用者は6.20万人増加。フルタイム雇用者数は、前回5月分が5.21万人増から5.34万人増へと上方修正されました(パートタイム雇用者数は、1.01万人減から1.54万人減へと下方修正)。

雇用者数は月ごとのブレが大きい指標です。雇用者数の傾向を把握するために6か月平均を見ると、2016年終盤を底に上昇傾向。また、フルタイム雇用者とパートタイム雇用者の6か月平均は、2016年終盤以降、パートタイム雇用者が下落傾向である一方、フルタイム雇用者が上昇傾向にあります。雇用の中心がパートタイムからフルタイムへとシフトしていることが示唆されました。


(出所:Bloombergより作成)


(出所:Bloombergより作成)

失業率は5月から横ばいだったものの、労働参加率が市場の予想に反して5月の64.9%から65.0%へと上昇し、2016年1月以来の高水準となりました。労働参加率の上昇は、労働市場のプラス材料と見ることができます。

今回の雇用統計は、労働市場が改善していることを改めて示したと言えそうです。RBAは労働市場や住宅市場を注視する姿勢を示しているため、RBAの次の一手は利上げになる可能性が一段と増したと考えられます。

18日のRBA(豪準備銀行)議事録を受けて、市場ではRBAが予想よりも早く利上げに踏み切るとの観測が浮上しました。雇用統計の結果は、その見方を一段と強める可能性があります。雇用統計は、豪ドルにとってプラス材料と言えそうです。

(シニアアナリスト 八代和也)

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