市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート

2017/07/04 14:54RBA声明を受けて豪ドルが下落。北朝鮮報道で円が堅調

[レビュー]

4日東京時間の外国為替市場では、豪ドルが下落。一時、豪ドル/円は86円を割り込み、豪ドル/米ドルは0.76米ドルちょうど付近へと下落しました。RBA(豪準備銀行)の声明が下落圧力となりました。

円は堅調に推移。一時、米ドル/円は113円を割り込み、ユーロ/円は128円ちょうど近辺、NZドル/円は82円ちょうど付近へと下落しました。北朝鮮が弾道ミサイルを発射し、さらに15時半に重大発表を行うと伝わったことで、リスク回避の動きが強まりました。


[これからの展開]

RBAは本日(7月4日)、政策金利を過去最低の1.50%に据え置くことを決定しました。

声明は、前回6月からあまり変化がありませんでした。

労働市場については、「雇用の伸びはここ数か月間で強まっている」と評価するとともに、「先行きに関する指標は引き続き雇用の継続的な伸びを示している」と分析。一方で、「賃金の伸びは依然として鈍く、当面はこうした状況が続く可能性がある」との見方を示しました。

住宅市場に関しては、「状況は地域によってかなりの差異がみられる」としつつも、「価格が一部の地域で大幅に上昇しているものの、こうした状況が緩和し始めている兆候が幾分見られる」と指摘。一方で、「家計の債務の増加ペースは収入の鈍い伸びを上回っている」とし、家計債務の増加への懸念を示しました。

RBAは声明の最後を、「入手可能な情報を考慮すると、理事会は今回の会合で政策スタンスを維持することが、持続可能な経済成長およびインフレ目標の達成と一致していると判断した」と締めくくり、これまでと同様に金融政策の先行きについて言及しませんでした。

BOE(英イングランド銀行)やBOC(カナダ銀行)の当局者が先週、早期の利上げを示唆しました。それらを受けて、市場では、RBAの今回の声明がタカ派的な内容になるとの見方がありました。そうならなかったことで、声明発表後に豪ドルが下落しました。

市場の金融政策見通しを反映するOIS(翌日物金利スワップ)では、RBAが来年4月までに利上げを行う確率が昨日(3日)時点で41.3%織り込まれていました。利上げ観測は、RBAの声明を受けて後退するとみられます。豪ドルは下押し圧力が加わりやすいかもしれません。

(シニアアナリスト 八代和也)

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