市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート

2017/06/28 11:14BOC(カナダ銀行)総裁が利上げを改めて示唆。加ドルは堅調に推移する可能性も!?

[レビュー]

28日東京時間午前の外国為替市場では、米ドルが弱含み。一時、米ドル/円は112円ちょうど近辺へと下落し、豪ドル/米ドルは0.76米ドルちょうど付近、NZドル/米ドルは0.7280米ドル近辺へと上昇しました。米ドル売りにつながるような材料は特に見当たらず、昨日(27日)NY時間に進んだ米ドル高の反動と見られます。


[これからの展開]

BOC(カナダ銀行、中央銀行)のポロズ総裁は27日、「政策金利は、2015年の0.50%引き下げの後、異常に低い」と指摘。過剰能力が着実に使い果たされつつあることを考慮する必要があるとしたうえで、「利下げは役割を果たしたようだ」と述べました。

BOCは2015年1月と7月、原油価格の急落が国内の経済成長やインフレ目標の達成に与える悪影響を懸念し、それぞれ0.25%の利下げを実施。その後は、政策金利を0.50%に据え置いています。

カナダ経済は、アルバータ州で発生した大規模な森林火災の影響で昨年4-6月期にマイナス成長に転落した後、順調に回復。GDP成長率は、昨年7-9月期に前期比年率換算+4.1%、10-12月期に同+2.7%、今年1-3月期に+3.7%となりました。

ポロズ総裁の発言は、堅調なカナダ経済を背景に、BOCが近い将来に利上げに動く可能性があることを示すものと言えそうです。

市場では、BOCが年内に利上げを実施するとの見方が有力。その時期は、市場の金融政策見通しを反映するOIS(翌日物金利スワップ)を参考にすると、今年9月がメインシナリオのようです。OISが27日時点で織り込む、BOCが次回7月の会合で利上げを行う確率は38.7%。利上げの確率は9月までで53.4%、10月までで71.4%、12月までで80.9%へと上昇します。

ポロズ総裁は13日にも「2015年に実施した利下げは役割をほぼ果たした」と語っており、27日の発言に目新しさはそれほどありません。それでも、BOCの利上げ観測が一段と強まるようなら、加ドルは堅調に推移する可能性があります。


(出所:Bloombergより作成)

(シニアアナリスト 八代和也)

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