市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート

2017/06/27 15:34SARBが利上げ打ち止めを改めて示唆、次は利下げ?

[レビュー]

27日東京時間の外国為替市場は、方向感に欠ける展開。FRB(米連邦準備理事会)のイエレン議長の講演を控え、様子見ムードが漂いました。米ドル/円は一時、5月24日以来の112円台へと上昇したものの反落。昨日(26日)のNY終値水準へと押し戻されました。


[これからの展開]

SARB(南アフリカ準備銀行)は26日、2016-17年の年次報告書を公表。「MPC(金融政策委員会)は引き続き、インフレ率を+3〜6%の目標範囲内に維持することに焦点を合わせる」と表明し、SARBの金融政策は、CPI上昇率が鍵を握ることが改めて示されました。

年次報告書では、インフレは需要過剰ではなく供給サイドから引き起こされており、金融政策における課題は大きいと指摘。「インフレ期待は不快なほど高い水準にとどまっている」とし、「インフレ率(CPI上昇率)が一段と鈍化するのが好ましい」としました。政策金利については、インフレ率は目標範囲内に戻っていると指摘したうえで、「レポレート(政策金利)のさらなる引き上げは避けられる可能性がある」との見方を示しました。

SARBは2014年1月に利上げを開始。昨年(2016年)3月までの間に政策金利を計2%引き上げた後、据え置きを続けています(現行7.00%)。

市場では、SARBの次の一手は利下げとの見方があります。南アフリカ経済が2四半期連続でマイナス成長を記録した一方、インフレ率が鈍化したことが背景にあります。

南アフリカのCPI上昇率は、昨年12月に前年比+6.7%へと達した後に鈍化。今年5月は+5.4%と、4月の+5.3%から上昇率がやや高まったものの、SARBのインフレ目標の範囲内に2か月連続で収まりました。

SARBのクガニャゴ総裁は前回5月25日の政策会合後の会見で、「政策金利は現時点で適切」と述べる一方、「CPI上昇率が持続的に目標範囲内に収まるならば利下げは可能だ」と語りました。

CPI上昇率がSARBのインフレ目標である+3〜6%で安定的に推移すれば、利下げが現実味を帯びそうです。CPIの動向にこれまで以上に注目する必要がありそうです。6月のCPI上昇率の発表は7月19日、SARBの政策会合は7月18-20日(結果発表は20日)に開催されます。

南アフリカのインフレ期待

(出所:SARB「2016-17年次報告書」)


(出所:Bloombergより作成)

(シニアアナリスト 八代和也)

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