市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート

2017/06/23 14:5615日の政策会合の議事録公表。TCMBの今後の金融政策の鍵を握るのは、インフレ率やトルコリラ!?

20日、シナリオレポート「主要国の金融政策の行方は?」を配信しました。是非ご覧ください。

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[レビュー]

23日東京時間の外国為替市場は、小動き。米ドル/円やクロス円は、おおむね昨日(22日)のNY終値水準での“もみ合い”となりました。経済指標の発表がないことや、日経平均が比較的落ち着いた値動きとなったこともあり、手掛かり材料難から様子見ムードが漂いました。


[これからの展開]

TCMB(トルコ中央銀行)は22日、15日の政策会合の議事録を公表。15日の会合では、3つの主要政策金利(1週間物レポ金利、翌日物貸出金利、1週間物借入金利)と後期流動性貸出金利をすべて据え置くことが決定されました。

議事録では、トルコ経済について、輸出や建設投資などが成長をけん引し、「1-3月期のGDP成長率は前期比+1.4%、前年比+5.0%となり、経済活動が一段と拡大した」と指摘。「最近発表された指標は、経済活動の下振れリスクが弱まり、4-6月期に景気回復が一段と強まることを示唆している」としました。一方で、成長に対する下振れリスクとして、観光収入の回復ペース、資本流入や地政学的な動向、先進国の金融政策の不確実性が挙げられました。

インフレについては、「最近のトルコリラの安定した値動きや商品価格の下落にもかかわらず、インフレに対するコスト要因の累積的影響は残存する」と指摘。「経済活動の改善がより強まるとともに、ディスインフレのプロセスへの需要環境の支援が少なくなる」との見方が示されました。

議事録では、「最近のコスト要因の改善や食品価格の一部調整見通しがディスインフレに寄与するものの、現在の高いインフレ率は価格設定行動にリスクをもたらす」との判断から、
金融政策の現状維持の決定を下したことが判明しました。

今回の議事録では、TCMBがトルコ経済の先行きを比較的楽観視する一方、インフレを懸念していることが示されました。

TCMBは15日の会合時の声明や22日の議事録で、必要に応じて一段の金融引き締めを実施すると表明しました。今後、追加利上げ(とりわけ後期流動性貸出金利の引き上げ)が実施されるのかどうかは、インフレ率やトルコリラの動向が鍵を握りそうです。

トルコの5月CPI(消費者物価指数)は前年比+11.72%。2008年10月以来の強い伸びを記録した4月の+11.87%から上昇率が若干鈍化したものの、TCMBのインフレ目標(+5%、その±2%が許容範囲)を大きく上回りました。6月分は7月3日に発表されます。


(出所:Bloombergより作成)

(シニアアナリスト 八代和也)

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