市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート

2017/05/30 15:29ズマ大統領の続投は、南アフリカランドのマイナス材料か!?

[レビュー]

30日東京時間の外国為替市場では、ユーロが軟調に推移。一時、ユーロ/円は123.25円、ユーロ/ドルは1.1121米ドルへと下落しました。イタリアで今年秋にも総選挙が実施される可能性が浮上したことなどが重しとなりました。

英ポンドも弱含み。一時、ポンド/円は141.80円へと下落しました。英国のメイ首相が29日、EU(欧州連合)からの離脱交渉において内容が不十分ならば合意なしに離脱する用意があると述べたことが背景です。


[これからの展開]

南アフリカの与党ANC(アフリカ民族会議)は28日の幹部会議で、ズマ大統領の不信任動議を否決しました。

ズマ大統領は今年3月末、ゴーダン財務相ら閣僚9人を解任する内閣改造を断行。それを受けて、ANC内で反発が強まっていました。

不信任動議の否決にもかかわらず、南アフリカランドは軟調に推移しました。ズマ氏が大統領にとどまることで政局の不安定な状況が続くとの懸念が、ランドの重しになったと考えられます。

憲法で大統領は2期までと定められているため、現在2期目のズマ大統領の任期は、次回総選挙が実施される2019年までです。ただし、今年12月にANCの党首選が行われる予定です。党首選が終われば、2019年の総選挙をにらんでANC内でズマ大統領に辞任を求める圧力が一段と強まる可能性があります。

政局の混乱を招いていたズマ大統領が交代すれば、むしろ政局が安定するとの見方もできそうです。ズマ氏が大統領を続けることは、ランドにとってマイナス材料かもしれません。

(アナリスト 八代和也)

---------------------------------------

※当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。

※当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。

※当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。

※相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。

バックナンバー

  • 2018.12.11 13:18 更新原油価格は軟調な展開が続きそう。資源国通貨の重石に!?【ポイント】・原油価格(米WTI先物)が10日に反落・原油価格が軟調に推移すれば、資源国通貨の重石になりそう[レビュー]11日東京時間の外国為替市場では、円が強…
  • 2018.12.10 14:32 更新豪ドル下落の背景は!?【ポイント】・リスク回避(主要国株安、米中の対立激化への懸念)が豪ドルの重石・軟調な豪GDPも豪ドルへの下落圧力・市場では、RBA(豪中銀)の利上げが遅れるとの…
  • 2018.12.07 15:10 更新カナダ中銀の利上げ観測が一段と後退【ポイント】・カナダドルが6日、対米ドルで昨年6月以来、対円で今年6月以来の安値を記録・BOC(カナダ中銀)の利上げ観測の後退、軟調な原油価格がカナダドルへの下…
  • 2018.12.06 14:15 更新円が全面高。カナダ中銀の利上げ観測は後退【ポイント】・米国と中国の関係悪化への懸念からリスク回避の動き・BOC(カナダ中銀)は利上げ継続を表明・一方で、利上げペースの鈍化を示唆。カナダドルにとってマイ…
  • 2018.12.05 13:18 更新BOC(カナダ中銀)の声明にカナダドルが反応!?【ポイント】・本日5日、BOCは政策金利を据え置くとみられる・市場では、BOCの次回利上げ時期が後ズレし、来年の利上げ回数が減少するとの見方もあり・BOCの声明…

「市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート」過去記事のタイトル一覧(月別)はこちら。

そのほかのマーケット情報

ページトップへ