市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート

2017/05/25 16:19カナダドル上昇。南アフリカCPI上昇率がSARBのインフレ目標内に戻る

[レビュー]

25日東京時間の外国為替市場では、円が弱含み。一時、米ドル/円は111.70円近辺、ユーロ/円は125.50円近辺、豪ドル/円は83.80円近辺、NZドル/円は78.70円近辺へと上昇しました。日経平均の上昇を背景に、円売り圧力がやや強まりました。

加ドルは堅調。対米ドルで約1か月ぶりの高値を記録し、対円(加ドル/円)は一時83.36円へと上昇しました。BOC(カナダ銀行)の昨日(24日)の政策金利発表時の声明が、支援材料となりました。声明では、「最近の経済指標は心強い」とカナダ経済に前向きな見方を示し、「労働市場の改善を背景に個人消費や住宅市場が引き続き堅調に推移しており、それらはより幅広い地域に広がりつつある」と指摘。「現在の金融刺激策の度合いは現時点で適切」と、新たに“現時点で”の文言が加わりました。前回4月は、「現在の金融政策スタンスは依然として適切」でした。


[これからの展開]

昨日(24日)、南アフリカの4月CPI(消費者物価指数)が発表されました。前年比+5.3%と、3月の+6.1%から上昇率が鈍化し、2015年12月以来、1年4か月ぶりの低い伸びを記録。SARB(南アフリカ準備銀行)のインフレ目標である+3〜6%の範囲内に、8か月ぶりに収まりました。

SARBは景気低迷とインフレ圧力とのジレンマに直面。昨年3月に2014年以降6回目の利上げを実施した後、政策金利を据え置き続けています。

景気低迷を背景に、市場ではSARBの利下げ観測があります。SARBのクガニャゴ総裁は5月4日に利下げに否定的な見解を示したものの、CPI上昇率が鈍化したことで、SARBが景気支援のための利下げに動きやすくなると考えることもできそうです。

ただし、CPI上昇率が目標内に戻ったといっても1か月だけであり、CPI上昇率が再び目標を上回ることがないのかをSARBは見極めようとすると思われます。本日(25日)の会合では、政策金利の7.00%据え置きが決定される可能性が高いとみられます。焦点は、クガニャゴ総裁の会見となりそうです。

*クガニャゴ総裁の会見の注目点については、22日のオセアニア・レポート『南アフリカランドは25日のSARB政策金利発表が材料になりそう。注目点は!?』をご覧ください。


(出所:Bloombergより作成)

(アナリスト 八代和也)

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