市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート

2017/05/02 15:33RBAの声明を受けて豪ドルが一時上昇

[レビュー]

2日東京時間の外国為替市場では、日経平均の上昇を背景に、円が弱含み。一時、米ドル/円は112円台、豪ドル/円は84円台半ば、NZドル/円は77円台半ばへと上昇しました。

RBA(豪準備銀行)の声明を受けて、豪ドル/米ドルが一時0.7549米ドルへと上昇したものの、その後反落。結局、昨日(1日)のNY終値水準へと押し戻されました。


[これからの展開]

RBAは本日(2日)、政策金利を過去最低の1.50%に据え置くことを決定しました。

声明では、国内労働市場への見方が前回4月からやや強くなりました。「労働市場の指標はマチマチ」と指摘。「失業率が過去数か月間で若干上昇しているが、雇用の伸びはやや強まっている」としたうえで、「失業率は時間とともに徐々に低下するだろう」との見方を示しました。前回は「労働市場の状況を示す一部指標が最近軟化した。特に、失業率が若干上昇し、雇用の伸びは控えめだ」でした。

インフレについては、「1-3月期のインフレ率はRBAの見通し通りに2%を上回った」と指摘。「基調インフレ率は昨年よりもやや高い1.75%前後で推移している」としたうえで、「経済の勢いが増すとともに、基調インフレ率は緩やかに一段と上昇するだろう」との見方を示しました。

住宅市場の見方は、前回から大きな変化なし。「状況は地域によってかなりの差異がみられる」とし、「価格が一部の地域で大幅に上昇している一方、他の地域は下落している」との見方を示しました。家計の債務の増加ペースは収入の鈍い伸びを上回っていると指摘する一方、「最近発表された監督措置は、高水準の債務の一段の増加に関連するリスクへの取り組みを支援するだろう」としました。

RBAは声明の最後を、「入手可能な情報を考慮すると、理事会は今回の会合で政策スタンスを維持することが、持続可能な経済成長およびインフレ目標の達成と一致していると判断した」と締めくくり、これまでと同様に先行きの金融政策について言及しませんでした。

市場では、RBAが政策金利を当面据え置くとの見方が有力です。市場の金融政策見通しを反映するOIS(翌日物金利スワップ)が5月1日時点で織り込む、RBAが今年10月まで政策金利を据え置く確率は88.5%。利下げが8.8%、利上げが2.7%です。

今回の声明を見る限り、RBAがただちに政策変更を行う必要性は低いと考えられます。ただし、労働市場に関するRBAの見方が前回から比べてやや前向きなものへと変化したことで、わずかとはいえ織り込まれている利下げ観測が後退する可能性があります。その場合、豪ドルの下支え材料となりそうです。

(アナリスト 八代和也)

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