市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート

2017/05/01 14:242日、RBA(豪準備銀行)が政策金利を発表。豪ドルが反応する可能性があり注目

[レビュー]

1日東京時間の外国為替市場では、米ドル/円が強含み。一時、111.71円へと上昇する場面がありました。米議会が1兆米ドルの歳出削減法案で暫定合意したと伝わり、米ドル/円の支援材料となりました。

豪ドル/円やNZドル/円は、小動き。おおむね先週金曜日(4月28日)のNY終値水準での“もみ合い”となりました。


[これからの展開]

日本時間2日(火)13時30分、RBA(豪準備銀行)が政策金利を発表します。RBAは昨年8月に0.25%利下げした後、前回4月まで7回連続で政策金利を過去最低の1.50%に据え置きました。

豪州の1-3月期CPI(消費者物価指数)は前年比+2.1%と、RBAのインフレ目標(+2から3%)の範囲内に10四半期ぶりに収まりました。基調インフレ率は同+1.80%と、RBAの目標を下回ったものの、2015年10-12月期以来の強い伸びを記録しました。

RBAは、インフレよりも労働市場や住宅市場を懸念しているようです。前回4月の会合の議事録では、「理事会は今後数か月、労働市場や住宅市場の動向を注意深く監視する」との一文が加わりました。労働市場の一段の悪化は利下げを検討する要因、住宅市場の過熱は利上げを検討する要因と考えられます。

豪州では住宅市場が過熱気味です。豪不動産コンサルタント会社のコアロジックによると、シドニーの4月の住宅価格は前年比16%上昇しました。一方で、失業率は2016年1月以来の水準に高止まりしています。労働市場や住宅市場の動向を見極めるため、RBAは2日の会合で政策金利を現行の1.50%に据え置く可能性が高いとみられます。

市場は今回の据え置きをほぼ確実視。OIS(翌日物金利スワップ)が4月28日時点で織り込む、据え置きの確率は97.8%。利下げはわずかに2.2%です。

政策金利が据え置かれた場合、市場の関心は同時に発表される声明に移るとみられます。声明では、特に労働市場や住宅市場、金融政策に関する文言に注目です。

前回は、以下の通りでした。

<労働市場について>
・「労働市場の状況を示す一部指標が最近軟化した」
・「特に、失業率が若干上昇し、雇用の伸びは控えめ」

<住宅市場について>
・「状況は地域によってかなりの差異がみられる」
・「一部の市場は強い状況で、価格が大幅に上昇している」
・「家計の収入を上回るペースで家計の借り入れが増加している」
・「国内市場においてインタレスト・オンリー・ローン(利息のみの返済が可能な融資)への依存度が低下していることは前向きな進展」

<金融政策について>
・「入手可能な情報を考慮すると、政策スタンスを維持することが、持続可能な経済成長およびインフレ目標の達成と一致している」

市場は、RBAが政策金利を年内据え置くとの見方が有力です。明日(2日)の声明で、先行きの金融政策に関する新たな材料が提供されれば、豪ドル/円や豪ドル/米ドルが反応する可能性があります。一方、声明が前回から大きな変化がなければ、豪ドル/円や豪ドル/米ドルはそれほど反応しないかもしれません。

(アナリスト 八代和也)

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