2017/04/26 13:48CPI上昇率がRBAのインフレ目標内に戻る。5月1日のコアロジック住宅価格に注目
[レビュー]
26日東京時間の外国為替市場では、豪ドルが弱含み。一時、豪ドル/円は83.49円、豪ドル/米ドルは0.7507米ドルへと下落しました。豪州の1-3月期CPI(消費者物価指数)が前年比+2.1%と、市場予想の+2.2%を下回ったことが、豪ドルの重しとなりました。
[これからの展開]
豪州の1-3月期インフレ率が本日(26日)発表されました。
CPIは前年比+2.1%と、昨年10-12月期の+1.5%から上昇率が加速。RBA(豪準備銀行)がCPIとともに重視するとされる基調インフレ率(トリム平均と加重中央値の平均値)も同+1.80%と、10-12月期の+1.50%から加速しました。CPI上昇率は、RBAのインフレ目標(+2〜3%)の範囲内に10四半期ぶりに収まり、基調インフレ率は目標を下回ったものの、2015年10-12月期以来の強い伸びとなりました。
RBAは2月の金融政策報告で、今年6月にCPI上昇率は前年比+2%、基調インフレ率は同+1.75%になるとの見通しを示しました。インフレ率はRBAの見通しに沿って推移していると言えそうです。
RBAは4月4日の会合で政策金利を1.50%に据え置きました。その時の議事録では、政策メンバーが現時点でインフレよりも、労働市場や住宅市場を懸念していることが判明。先行きの金融政策は、労働市場や住宅市場の動向が鍵を握ることが示唆されました。
東京時間は豪ドルが弱含みました。ただし、1-3月期のインフレ率はほぼRBAの見通し通りであり、金融政策に与える影響は限定的とみられます。RBAが労働市場や住宅市場を注視する姿勢を示していることもあり、CPIを材料視した豪ドル売りは長続きしない可能性があります。
5月1日にコアロジック住宅価格(4月)が発表されます。それが豪ドルの次の独自材料になりそうです。

出所:Bloombergより作成
(アナリスト 八代和也)
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26日東京時間の外国為替市場では、豪ドルが弱含み。一時、豪ドル/円は83.49円、豪ドル/米ドルは0.7507米ドルへと下落しました。豪州の1-3月期CPI(消費者物価指数)が前年比+2.1%と、市場予想の+2.2%を下回ったことが、豪ドルの重しとなりました。
[これからの展開]
豪州の1-3月期インフレ率が本日(26日)発表されました。
CPIは前年比+2.1%と、昨年10-12月期の+1.5%から上昇率が加速。RBA(豪準備銀行)がCPIとともに重視するとされる基調インフレ率(トリム平均と加重中央値の平均値)も同+1.80%と、10-12月期の+1.50%から加速しました。CPI上昇率は、RBAのインフレ目標(+2〜3%)の範囲内に10四半期ぶりに収まり、基調インフレ率は目標を下回ったものの、2015年10-12月期以来の強い伸びとなりました。
RBAは2月の金融政策報告で、今年6月にCPI上昇率は前年比+2%、基調インフレ率は同+1.75%になるとの見通しを示しました。インフレ率はRBAの見通しに沿って推移していると言えそうです。
RBAは4月4日の会合で政策金利を1.50%に据え置きました。その時の議事録では、政策メンバーが現時点でインフレよりも、労働市場や住宅市場を懸念していることが判明。先行きの金融政策は、労働市場や住宅市場の動向が鍵を握ることが示唆されました。
東京時間は豪ドルが弱含みました。ただし、1-3月期のインフレ率はほぼRBAの見通し通りであり、金融政策に与える影響は限定的とみられます。RBAが労働市場や住宅市場を注視する姿勢を示していることもあり、CPIを材料視した豪ドル売りは長続きしない可能性があります。
5月1日にコアロジック住宅価格(4月)が発表されます。それが豪ドルの次の独自材料になりそうです。

出所:Bloombergより作成
(アナリスト 八代和也)
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