市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート

2017/04/21 16:12SARB(南アフリカ準備銀行)のジレンマは続く!?

[レビュー]

21日東京時間の外国為替市場は、方向感に欠ける展開。米ドル/円やクロス円は、おおむね昨日(20日)の終値水準での“もみ合い”でした。日経平均は大幅に上昇したものの、為替市場に大きな反応はみられませんでした。日経平均の終値は、前日比190.26円高の18,620.75円でした。


[これからの展開]

南アフリカの3月CPI(消費者物価指数)が19日に発表されました。結果は前年比+6.1と、SARB(南アフリカ準備銀行)のインフレ目標の上限である+6%を7か月連続で上回ったものの、3か月連続で上昇率が鈍化。2016年9月以来の低い伸びとなりました。

SARBはインフレ圧力と景気低迷とのジレンマに陥っています。南アフリカ経済は2014年以降、たびたびマイナス成長を記録。2016年10-12月期のGDPは、前期比年率マイナス0.3%でした。インフレを抑えるために利上げをすれば景気に打撃を与える恐れがある一方、景気支援のために利下げを行えばインフレ圧力を強める可能性があります。

SARBは前回3月30日の会合で政策金利を7.00%に据え置くことを決定。会合では、6名のメンバーのうち5名が据え置き、1名が“0.25%の利下げ”を主張しました。

CPI上昇率が鈍化傾向にあるとはいえ、依然としてSARBのインフレ目標を上回っています。その状況で、景気支援に向けてSARBが利下げする可能性は低いとみられます。ただ、CPI上昇率の鈍化が続けば、利下げに踏み切るかもしれません。利下げ観測が高まれば、ランドにとってマイナス材料と考えられます。一方で、ランドの下落基調が続くなどしてインフレ見通しが悪化すれば、利上げの可能性も出てきそうです。SARBの次回会合は5月25日です。

(アナリスト 八代和也)

----------------------------------------


※当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。

※当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。

※当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。

※相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。

バックナンバー

  • 2019.04.22 14:10 更新BOC(カナダ中銀)は金融政策スタンスをシフトか【ポイント】・24日、BOC政策会合。政策金利は1.75%に据え置かれそう・声明におけるフォワードガイダンスに注目。利上げに言及した文言が削除される可能性あり・…
  • 2019.04.19 14:40 更新カナダドル/円:方向感の乏しい状況は変化するか!?【ポイント】・カナダドル/円は4月1日以降、83円台を中心に上下動を繰り返す・90日移動平均線がサポートラインとして機能する一方、200日移動平均線が上値を抑え…
  • 2019.04.18 15:20 更新豪ドル:豪失業率が若干上昇【ポイント】・雇用が堅調に増加する一方、3月の失業率は若干上昇・RBA(豪中銀)が重視する失業率の上昇は、利下げを促す要因となり得る・ただし、失業率は依然として…
  • 2019.04.17 15:30 更新RBNZ(NZ中銀)は5月にも利下げか【ポイント】・1-3月期CPI上昇率はRBNZの見通しを下回る。RBNZが5月に利下げを行う可能性が高まった・企業信頼感指数(4/30)や雇用統計(5/1)が軟…
  • 2019.04.16 15:28 更新RBA議事録:利下げの可能性に言及。その条件も明示【ポイント】・RBA(豪中銀)議事録は、利上げの確率は低いと指摘・“インフレ率が低水準にとどまり、失業率が上昇を続ければ”、利下げが適切になる可能性も・18日の…

「市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート」過去記事のタイトル一覧(月別)はこちら。

そのほかのマーケット情報

ページトップへ