市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート

2017/04/17 16:23トルコリラ反発。南アフリカランド安が進めば、SARB(南アフリカ準備銀行)は利上げの可能性も!?

[レビュー]

17日東京時間の外国為替市場では、トルコリラが反発。一時、トルコリラ/円は29.81円へと上昇しました。16日に行われたトルコの国民投票で、憲法改正に賛成が反対を上回ったことが、トルコリラの支援材料となりました。

米ドルは弱含み。一時、米ドル/円は108.13円へと下落し、ユーロ/米ドルや豪ドル/米ドルは小幅上昇しました。先週金曜日(14日)に発表された米国の3月コアCPI(消費者物価指数)が引き続き、米ドルの重石となりました。コアCPIは前年比+2.0%と、市場予想の+2.3%を下回りました。


[これからの展開]

トルコの憲法改正の是非を問う国民投票が16日に実施され、憲法改正に賛成が反対をわずかに上回りました。国営アナトリア通信は開票率が約99%の段階で、賛成が51.37%、反対が48.63%と報道。憲法改正を訴えてきたエルドアン大統領は勝利宣言を行いました。

*国民投票については、本日(17日)のスポットコメント『トルコ国民投票は賛成対数。次に鍵を握るのはTCMB(トルコ中銀)?』で取り上げましたので、ご覧ください。

---------------------------------------

SARB(南アフリカ準備銀行)のクガニャゴ総裁は先週火曜日(11日)、「政治的出来事が南アフリカランドに大きな影響を与えた」と指摘。そのうえで、「ランドの下落はSARBの想定を上回る」と述べました。

南アフリカのズマ大統領が3月30日、ゴーダン財務相ら9人の閣僚を交代させる大幅な内閣改造を断行。その後、3大格付け会社のうち2社(S&Pとフィッチ)が南アフリカ国債の格付けを引き下げました。S&Pとフィッチは、それぞれ4月3日と7日に南フリカ国債(外貨建て)の格付けを「BBBマイナス(投資適格級最低)」から「BBプラス(ジャンク)」へと1段階引き下げました。格付け見通しは、S&Pが「ネガティブ(引き下げ方向)」、フィッチが「安定的」です。

南アフリカの政局混乱や格付け会社による格下げを背景にランド安が加速。ランドは4月10日に対米ドルで一時3か月半ぶりの安値をつけました。

SARBのクガニャゴ総裁は前回3月30日の会合で、「インフレへのリスクはやや上向き」と指摘。インフレ見通しへの主なリスクとしてランドを挙げて、「ランドがCPIの上振れリスクとして再び出現した」との見方を示しました。一方で、「SARBはランドの長期トレンドを重視する」と強調。「ランドは依然としてSARBの想定に沿っている」と述べました。

内閣改造が発表される直前に開催されたこの会合では、政策金利を7.00%に据え置くことを決定。会合では、6名のメンバーのうち5名が据え置き、1名が“0.25%の利下げ”を主張しました。

前回会合以降、SARBの想定以上にランドが下落したことで、SARBが利下げを行う可能性は低下したと考えられます。ランド安が今後一段と進む場合、SARBは利上げを検討する可能性もありそうです。利上げ観測が浮上すれば、ランドにとってプラス材料と考えられます。SARBの次回会合は5月25日です。

(アナリスト 八代和也)

----------------------------------------


※当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。

※当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。

※当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。

※相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。

バックナンバー

「市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート」過去記事のタイトル一覧(月別)はこちら。

そのほかのマーケット情報

ページトップへ