市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート

2017/03/30 15:21SARB(南アフリカ準備銀行)が政策金利を発表。政局関連のニュースにも注意が必要

[レビュー]

30日東京時間の外国為替市場では、米ドル/円が堅調に推移。一時111.39円へと上昇しました。円売りにつながるような材料は特にありませんでした。米ドル/円にけん引されてクロス円も底堅い展開。一時、ユーロ/円はユーロ/円は119.79円、豪ドル/円は85.47円、NZドル/円は78.29円へと上昇しました。

日銀の岩田副総裁が参院財政金融委員会で、「2%の物価安定目標になお距離があり、強力な金融緩和を進めることが適切」と述べ、現行の長短金利操作付き量的・質的金融緩和の推進で物価2%目標の実現は可能であり、金融緩和手段として米国債を購入する必要はないとの見解を示しました。ただ、為替市場に大きな反応はみられませんでした。


[これからの展開]

SARB(南アフリカ準備銀行)が本日(日本時間30日22:20頃)、政策金利を発表します。前回1月の会合では、政策金利は7.00%に据え置かれました。

南アフリカは高インフレと景気低迷に直面しており、その狭間でSARBは難しい金融政策運営を迫られています。

南アフリカの今年2月のCPI(消費者物価指数)上昇率は前年比+6.3%と、1月の+6.6%から伸びが鈍化したものの、SARBのインフレ目標の上限である+6%を6か月連続で上回りました。

一方で、南アフリカ経済は昨年10-12月期にマイナス成長へと転落。10-12月期GDP成長率は前期比年率換算でマイナス0.3%となりました。マイナス成長を記録したのは、2014年以降、4回目です。

インフレや景気動向をみれば、利上げと利下げのいずれも難しい状況です。

今週に入り、政局への懸念が高まりました。ズマ大統領は3月27日、国外に出張中のゴーダン財務相に突如帰国するように命令。これを受けて、市場ではゴーダン財務相が更迭されるのでは?との懸念が浮上し、ランドが対米ドルなどで売られました。ランド安は輸入物価の上昇を通じてCPIを押し上げるおそれがあります。ただ、足もとの米ドル/ランドは、前回1月の会合時とそれほど変わらない水準です。足もとで13ランドちょうど前後。前回1月会合時は13ランド台半ばで推移していました。

政局が流動的であることも踏まえると、SARBは引き続き様子見。政策金利は今回も現行の7.00%に据え置かれそうです。

市場では、景気低迷を背景にSARBの次の一手は“利下げ”との見方もあります。会合後に行われるクガニャゴ総裁の会見で、先行きの金融政策について新たな材料が提供されるのかどうかに注目です。新たな材料が提供されれば、ランドが反応する可能性があります。

ゴーダン財務相の処遇など南アフリカの政局関連で新たにニュースが出てくれば、ランドはそれにも反応する可能性があります。引き続き注意が必要です。

(アナリスト 八代和也)

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