市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート

2017/03/21 14:32RBA議事録では、政策金利の当面の据え置きを改めて示唆

[レビュー]

21日東京時間の外国為替市場では、豪ドルが弱含み。一時、豪ドル/米ドルは0.77米ドルを割り込み、豪ドル/円は86.79円へと下落しました。豪ドル売りにつながるような材料は特に見当たらないものの、1年あまりにわたって続くレンジの上限に近づいたことで、テクニカル面から豪ドル/米ドルに売り圧力が加わったとみられます。


[これからの展開]

本日(21日)、3月7日に開催されたRBA(豪準備銀行)の政策会合の議事録が公表されました。7日の会合では、政策金利を1.50%に据え置くことが決定されました。

議事録では、豪住宅市場の過熱への警戒感が示されました。政策メンバーは、シドニーやメルボルンの住宅価格が記録的な勢いで伸びており、「投資家の住宅向けの借り入れは最近数か月間で上向き、家計の債務の伸びは収入の伸びよりも速い」と指摘。そのうえで、「最近のデータは、住宅市場に関連するリスクの高まりを示唆している」との見解を示しました。

豪経済については、「昨年10-12月期のGDP成長率は(前年比)2.5%程度だった」としたうえで、「この結果によって、7-9月期の弱さが一時的であったことが確認された」と分析。経済成長は緩やかに加速し、今後2年で潜在成長率を上回るとの見方を示しました。なお、7-9月期のGDPは前期比マイナス0.5%、前年比+1.9%でした。

労働市場については、「勢いを評価するのは依然として難しいが、余剰能力が残っていることは明らかだ」と分析。「国内の賃金圧力が引き続き抑制されており、所得の伸びは依然として低い」と指摘しました。

金融政策に関しては、「入手可能なすべての情報を考慮すると、政策スタンスを維持することが、持続可能な経済成長およびインフレ目標の達成と一致している」と表明。議事録では、7日の会合時の声明と同様に、先行きの金融政策ついて言及されませんでした。

その一方で、議事録では住宅市場の過熱への警戒感が示されました。利下げは、過熱気味にある住宅市場をさらに過熱させ、家計の債務を一段と膨らませる可能性があります。RBAの追加利下げのハードルは高いとみられ、政策金利は当面据え置かれそうです。市場では、RBAが政策金利を年内据え置くとの見方が有力。今回の議事録の内容は、その見方を大きく変えるほどではなく、あまり材料視されない可能性もあります。

(アナリスト 八代和也)

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