市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート

2017/03/02 15:24RBNZ(NZ準備銀行)総裁、「政策金利は今後2年間、現在の水準にとどまる」

[レビュー]

2日東京時間の外国為替市場では、米ドルが堅調に推移。一時、米ドル/円は114.11円へと上昇し、ユーロ/米ドルは1.0526米ドル、豪ドル/米ドルは0.7642米ドル、NZドル/米ドルは0.7110米ドルへと下落しました。3月14-15日のFOMC(米連邦公開市場委員会)での利上げ観測が引き続き、米ドルの支援材料となりました。


[これからの展開]

RBNZ(NZ準備銀行)のウィーラー総裁は本日(2日)、オークランドで講演し、政策金利を今後2年間据え置くと表明するとともに、「次のOCR(オフィシャル・キャッシュ・レート、政策金利)の調整が上下どちらになるかについての確率は等しい」と発言。RBNZの次の一手は“利上げ”と“利下げ”のいずれもあり得るとの見解を示しました。

ウィーラー総裁は、「国内経済は生産の伸びに上振れの可能性があるものの、インフレをめぐるリスクは均衡しているように見える」と述べ、「このことは、OCRは今後2年間現在の水準にとどまることを意味する」と表明。ただし、NZのような小規模で開かれた経済は複数の外的ショックを受けており、それらの状況が金融政策の変更を正当化するかどうかを評価するとしました。

世界経済の成長見通しは過去6か月の間に改善したとする一方、欧州や中国、米国に不確実性の主な源泉が存在すると指摘。世界経済をめぐるリスクバランスは下向きとしたうえで、最大の不確実性は「米国第一主義」に関連する米国の政策だと述べました。

ウィーラー総裁は、国内経済における最大のリスクは住宅市場とし、住宅価格のインフレはここ数か月かなり緩やかになっているが、この状況が続くかどうかを判断するのは時期尚早だと述べました。

ウィーラー総裁は、もうひとつのリスクとしてNZドル高を挙げました。「NZドルは金融政策報告で示した予測よりも依然として高く、貿易財の価格と純輸出を抑制する」と述べました。ただし、「これを相殺するために金融緩和(=利下げ)が必要となるかどうかは、NZドルを動かす要因と、国内の生産能力の圧力がどのように変化しているか次第」と語りました。

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本日(2日)のウィーラー総裁の講演は、2月9日の声明や総裁会見、金融政策報告におおむね沿ったものでした。サプライズがなかったことで、あまり材料視されない可能性があります。

RBNZの次回政策会合は3月23日。ただし、市場の関心はその前の14-15日に開催されるFOMC(米連邦公開市場委員会)で利上げが決定されるのかに向いています。NZドル、とりわけ対米ドルは、FOMCをめぐる観測に左右される展開になりそうです。

(アナリスト 八代和也)

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