市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート

2017/02/16 15:17豪雇用統計は強弱混在。鉄鉱石価格が2年半ぶり高値圏、豪ドルの追い風に!?

[レビュー]

16日東京時間の外国為替市場は、円が強含み。一時、米ドル/円は113.77円、豪ドル/円は87.70円、NZドル/円は82.18円へと下落しました。日経平均の下落を背景に、円買い圧力が若干強まりました。

日経平均の終値は、前日比90.45円安の19,347.53円でした。

米NY連銀のダドリー総裁が「米経済がトレンドを上回るペースで成長し、インフレが上昇を続ければ、FRB(米連邦準備理事会)は今後数か月のうちに金利を若干引き上げると予想する」と発言。それを受けて、14日のイエレンFRB議長の議会証言によって高まった早期利上げ期待がやや後退し、米ドルが売られる場面があったものの、一時的でした。

13日の「オセアニア・レポート」で取り上げた、南アフリカの1月CPI(消費者物価指数)が昨日発表されました。前年比+6.6%と、市場予想の+6.7%を若干下回り、昨年12月の+6.8%から上昇率が鈍化しました。ただ、CPIに対して南アフリカランドに大きな反応はみられませんでした。


[これからの展開]

豪州の1月雇用統計は、雇用者数が前月比1.35万人増、失業率が5.7%と、いずれも市場予想の1.00万人増、5.8%よりも強めの結果でした。

ただし、雇用者数の内訳をみると、パートタイム雇用者が5.83万人増加した一方、フルタイム雇用者が4.48万人減少。また、労働参加率が横ばい予想に反して昨年12月の64.7%から64.6%へと低下しました。それを踏まえると、雇用者数や失業率は、ヘッドラインの数値(雇用者数1.35万人増、失業率5.7%)が示唆するほど強い内容ではなさそうです。

一方で、豪州の主力輸出品である鉄鉱石の価格が上昇しています。中国の青島に荷揚げされる鉄鉱石(鉄分62%)価格は、足もとで1トン90ドル前後と、2014年8月以来、2年半ぶりの高値圏にあります。

鉄鉱石価格上昇の背景には、中国の輸入増が挙げられます。中国の1月の鉄鉱石輸入量は9,200万トンと、昨年12月の8,895万トンから増加。前年同月と比べて12%増えました。ただし、今年は春節に伴う連休が昨年よりも前倒しされました。今年の連休は1月27〜2月2日、昨年は2月7〜13日でした。それにより、春節前の駆け込み需要が昨年よりも早まり、統計が歪められているとの指摘もあります。それでも、中国の需要の堅調さが示唆されたことは鉄鉱石価格にとってプラス材料と考えられます。鉄鉱石価格が一段と上昇すれば、豪ドルの追い風となりそうです。


(出所:Bloombergより作成)

(アナリスト 八代和也)

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