市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート

2017/02/09 15:53RBNZ総裁補佐がNZドル高をけん制し、NZドルが一段安

[レビュー]

9日東京時間の外国為替市場では、NZドルが一段と下落。一時、NZドル/円は80.63円、NZドル/米ドルは0.7191米ドルへと値を下げました。RBNZ(NZ準備銀行)が政策金利をかなりの期間据え置くことを示唆し、その後、マクダーモット総裁補佐がNZドル高をけん制したことが、NZドルへの下落圧力となりました。


[これからの展開]

RBNZは本日(9日)、政策金利を過去最低の1.75%に据え置くことを決定しました。

声明では、過去の原油価格下落の影響が剥落したことで、インフレ率が目標(+1〜3%)内に戻ったと指摘。国内経済の強さを反映し、「インフレ率は目標中央値(+2%)へ緩やかに回復することが予想される」としました。

NZ経済については、「現在の緩和的な金融政策や力強い人口増加、家計消費や建設活動の増加に支えられて、成長見通しは明るい」との見方を示しました。

最近の住宅価格の上昇鈍化は喜ばしいとする一方、需給の継続的な不均衡を考慮すると鈍化傾向が続くかどうかは不透明感があるとしました。

NZドルについては、「バランスのとれた成長を持続可能にするには依然として高い」と指摘し、「為替レートの下落が必要だ」と強調しました。

金融政策については、「かなりの期間、緩和的になる」と表明。「とりわけ国際的な見通しに多くの不確実性が残っており、それに応じて政策の調整が必要になる可能性がある」と指摘し、追加利下げに含みを残しました。

RBNZは今回、金融政策報告を公表。そのなかで、OCR(オフィシャル・キャッシュ・レート、政策金利)は、2019年4-6月期まで平均1.8%に維持された後、2020年1-3月期にかけて平均2.0%へと上昇するとの見通しを示しました。RBNZの現在の政策金利は1.75%。OCR見通しをみると、RBNZは今後2年間の政策金利据え置きを想定しているようです。

その後、RBNZのマクダーモット総裁補佐がウェリントンでのインタビューで、「NZドルの水準は不快だ」と発言。「不確実性を考えれば、人々はNZの前向きなものにだけ賭けているように見える」としたうえで、「NZドル高は貿易財インフレ率を圧迫する」と述べ、NZドル高をけん制しました。

マクダーモット総裁補佐は、「われわれは利上げを検討する前に、インフレ率が(目標中央値である)2%に到達するのを確実にしたい」と表明。市場が年内の利上げを織り込んでいたことについては、「われわれはそれを行う準備ができていないと言っている。RBNZは見通しに関して市場よりも慎重だ」と語りました。

市場では、RBNZが年内にも利上げに転じるとの見方があり、それが年初からのNZドルの上昇要因のひとつになっていました。RBNZが今回、政策金利を長期間にわたって据え置くことを示唆したことで、早期利上げ観測は後退しました。加えて、マクダーモット総裁補佐はNZドル高をけん制しました。NZドルは目先、上値が重い展開になる可能性があります。

(アナリスト 八代和也)

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