市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート

2017/02/07 15:47NZドル/米ドルが約3か月ぶり高値。RBAは政策金利据え置き

[レビュー]

7日東京時間の外国為替市場では、NZドルが上昇。一時、NZドル/円は82円台半ば、NZドル/米ドルは0.73米ドル台後半へと上昇しました。RBNZ(NZ準備銀行)が発表した四半期ごとのインフレ期待調査がNZドルを押し上げました。インフレ期待調査では、今後2年間のCPI(消費者物価指数)上昇率の予想が+1.92%と、前回の+1.68%から上昇。2015年7-9月期以来の高水準となりました。

RBNZは本日(7日)、ウィーラー総裁が今年9月26日の任期満了に伴い退任すると発表。これから後任選びが行われ、ウィーラー総裁退任後、後任が決まるまでスペンサー副総裁が総裁代行を務めます。

RBA(豪準備銀行)が政策金利据え置きを発表しましたが、為替市場に大きな反応はみられませんでした。


[これからの展開]

RBAは本日(7日)、政策金利を過去最低の1.50%に据え置くことを決定しました。

声明では、昨年の利下げの根拠となった豪州のインフレ率について、「依然として極めて低い」と指摘。「昨年10-12月期は予想通りで、総合および基調インフレ率は+1.5%程度だった」と評価する一方、「労働コストの伸びが引き続き抑制されていることを踏まえると、当面は低水準で推移する可能性が高い」としました。ただし、「総合インフレ率は2017年の間に2%を上回る見通しで、基調インフレ率はそれよりもやや緩やかになるとみられる」との一文が追加されました。

豪経済については、前向きな見解が示されました。昨年7-9月期のGDP成長率は一時的な要因で予想より弱かったが、10-12月期には妥当な成長に戻るとの見通しが示されました。RBAの中心シナリオは引き続き、今後数年の成長率は約3%としたうえで、「資源輸出の一段の増加や工業投資減少の期間が終了することで、成長が押し上げられるだろう」としました。

住宅市場については、一部地域の価格上昇への警戒感が示されました。

一方、豪ドルや労働市場に関する文言は、前回昨年12月から大きな変化なし。それぞれ「豪ドル高が経済に必要な調整を複雑にする」、「労働市場の指標は引き続きマチマチ」「国内の雇用状況は依然としてかなりのばらつきが見られる」としました。

RBAは声明の最後を、「入手可能な情報や、2016年に金融政策を緩和したことを踏まえると、理事会は今回の会合で政策スタンスを維持することが、持続可能な経済成長およびインフレ目標の達成と一致していると判断した」と締めくくり、これまでと同様に先行きの金融政策について言及しませんでした。

今回の声明では、今後の金融政策の方向性について示されませんでした。ただし、総合インフレ率(CPI上昇率)が年内にRBAの目標(+2〜3%)内に戻るとの見通しが示されたことや、景気に対して前向きな見解が示されたことで、市場ではRBAの利下げ観測が後退する可能性があります。その場合、豪ドルにとってプラス材料になりそうです。市場の金融政策見通しを反映するOIS(翌日物金利スワップ)が昨日(2月6日)時点で織り込む、RBAが今年7月まで政策金利を据え置く確率は76.4%、利下げの確率は20.9%、利上げの確率は2.7%です。

(アナリスト 八代和也)

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