市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート

2017/01/25 15:44TCMB(トルコ中銀)は翌日物貸出金利を引き上げ。トルコリラ安が進んだ場合の追加措置を示唆

[レビュー]

25日東京時間の外国為替市場では、豪ドルが軟調に推移。一時、豪ドル/円は85.50円、豪ドル/米ドルは0.7531米ドルへと下落しました。豪州の10-12月期CPI(消費者物価指数)が前年比+1.5%と、市場予想の+1.6%を若干下回ったことが、豪ドルの重石となりました。


[これからの展開]

TCMB(トルコ中央銀行)は24日、定例会合を開催。翌日物貸出金利を8.50%から9.25%へ0.75%引き上げる一方、1週間物レポ金利(主要政策金利)や翌日物借入金利をそれぞれ8.50%、7.25%に据え置きました。

今回の翌日物貸出金利の引き上げは、トルコリラ安が主な理由とみられます。TCMBは声明で、「前回会合以降の為替レートの過度な変動が、インフレ見通しの上振れリスクを増大させた」と指摘。「インフレは短期的に大幅に上昇する」との見方を示したうえで、「インフレ見通しの悪化を抑えるために金融引き締めを強化することを決定した」と表明しました。

市場では、トルコリラ安に歯止めをかけるにはTCMBの大幅利上げが必要との見方が根強くあります。TCMBが昨年(2016年)11月に利上げを実施した際は、翌日物貸出金利を0.25%、1週間物レポ金利を0.50%引き上げました(翌日物借入金利は据え置き)。TCMBが利上げを行ったのにもかかわらず、トルコリラは対米ドルや対円で一段安となりました。今回は翌日物貸出金利の0.75%引き上げのみでした。今回の措置は不十分と市場で受け止められる可能性があります。

一方で、TCMBはトルコリラ安が一段と進む場合、追加措置を講じる可能性を示唆しました。TCMBは声明で、「物価安定という目標のために利用可能なすべての手段を使う」と強調。「インフレ期待や企業の価格決定行動、そしてインフレに影響を及ぼすその他の要因を注視し、必要な場合には一段の金融引き締めを実施する。さらに、外国為替市場において経済ファンダメンタルズで正当化できない不健全な価格形成が行われる場合は、必要な流動性措置を講じる」としました。

市場は今後、TCMBのトルコリラ安への対応を試す動き(トルコリラ売り)が出てくる可能性もあります。トルコリラは引き続き注意が必要です。

(アナリスト 八代和也)

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