市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート

2016/11/25 16:24トルコリラは対米ドルで過去最安値をさらに更新。SARB(南アフリカ準備銀行)は政策金利据え置き

[レビュー]

25日東京時間の外国為替市場では、ドル/円が一時113.88円へと上昇。約8か月ぶりの高値をつけました。FRB(米連邦準備理事会)の利上げペースが加速するとの観測が、引き続きドル/円の上昇要因となりました。

豪ドルやNZドルは堅調に推移。いずれも対米ドルや対円で上昇しました。豪ドルは主力輸出品である鉄鉱石価格が堅調に推移していること、NZドルはNZの10月貿易収支が支材料になりました。NZの貿易収支は8.46億NZドルの赤字と、赤字額は市場予想の9.71億NZドルを下回りました。

昨日(24日)、対米ドルで過去最安値をつけたトルコリラは、本日(25日)も最安値を更新。一方、対円(トルコリラ/円)はドル/円の上昇に支えられて、昨日NY時間に比べて若干下落しました。

欧州時間に入ってから、ドル安に振れており、ドル/円が反落する一方、豪ドル/米ドル、NZドルは上げ幅を拡大しています。


[これからの展開]

TCMB(トルコ中銀)は24日の会合で、2年10か月ぶりの利上げを決定。翌日物借入金利を据え置いた一方、1週間物レポ金利(主要政策金利)と翌日物金利を引き上げました。詳細は、25日のスポットコメント『TCMB利上げも、トルコリラ安に歯止めはかからず』をご覧ください。

TCMBの利上げに対し、ベイベクチ経済相は「TCMBは必要であれば、利下げと同様に利上げを行うことも可能だ」と述べ、「TCMBの独立性を支持する」と表明。エルドアン大統領の上級顧問(経済担当)であるエルテム氏は「TCMBは自由に道具を使用することができ、独立していることを示した」と強調しました。一方、エルドアン大統領の顧問であるゲディキリ氏は、「トルコリラ安は経済に若干負担を加えているが、脅威に感じるような水準ではない」と指摘し、「為替に関連した物価上昇はTCMBのインフレ予想に問題を引き起こしていない」との見方を示しました。

24日は、SARB(南アフリカ準備銀行)も政策金利を発表し、7.00%に据え置きました。クガニャゴ総裁は会見で、インフレ見通しに対するリスク判断を前回9月の「おおむね均衡している」から「わずかに上向き」へと修正しました。

南アフリカのCPI(消費者物価指数)上昇率はSARBのインフレ目標を上回っています。10月の上昇率は南アフリカの10月のCPI上昇率は前年比+6.4%と、9月の+6.1%から加速。SARBのインフレ目標の上限である+6%を2か月連続で上回りました。ただ、SARBは、CPI上昇率が今年10-12月期の+6.6%をピークに鈍化し、来年4-6月期までに目標レンジ内に収まるとみているようです。

クガニャゴ総裁は今回の据え置きの決定は全会一致であり、会合では利下げを議論せず、利上げの提案もなかったことを明らかにしました。対米ドルでランド安が加速するなどしてインフレ見通しが悪化する事態になれば、SARBが利上げに傾く可能性はあります。SARBの次回会合は来年1月の予定です。

(アナリスト 八代和也)

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