市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート

2016/11/23 13:3524日にTCMB(トルコ中銀)が政策金利を発表。トルコリラ安への対応策が示されるかに注目!

[レビュー]

23日東京時間の外国為替市場は、小動き。日本が祝日で通常よりも市場参加者が少ないなか、新たな手掛かり材料難ということもあり、ドル/円やクロス円はおおむね昨日(22日)NY終値水準での“もみ合い”となりました。


[これからの展開]

明日(24日)、TCMB(トルコ中銀)が政策金利を発表します。TCMBは3つの政策金利を最終的に一本化する「単純化」を今年3月に開始。9月まで7会合連続で翌日物借入金利を引き下げました(主要政策金利の1週間物レポ金利と翌日物借入金利は据え置き)。

TCMBは前回10月の会合で単純化をいったん休止。3つの政策金利をすべて据え置きました。単純化休止の背景には、対米ドルでのトルコリラ安があるようです。TCMBは会合時の声明で、「為替レートやその他のコスト要因の最近の動向は、インフレ見通しの改善を抑制する」と指摘しました。

前回会合以降、トルコ国内の政治不安や国外への資金流出懸念を背景に、トルコリラ安が加速。先週、対米ドルで過去最安値を更新しました。

トルコリラ安に歯止めをかける最も効果的な方法として、「利上げ」が考えられます。TCMBは2014年1月に、当時、対米ドルで過去最安値を更新していたトルコリラ防衛のために緊急利上げを実施。1週間物レポ金利を「4.50%→10.00%」、翌日物貸出金利を「7.75%→12.00%」、翌日物借入金利を「3.50%→8.00%」へとそれぞれ大幅に引き上げました。TCMBによる利上げを受けて、トルコリラ安は一服。トルコリラはその後、6月にかけて対ドルや対円で緩やかに上昇しました。

24日のTCMBの会合では、利上げなどのトルコリラ安への対応策を講じるのかどうかに注目です。ただ、トルコ政府は足もとのトルコリラ安をそれほど懸念していないようです。また、TCMBに対して利下げ圧力を加えていることを考えると、TCMBが利上げを行うのは簡単ではないかもしれません。エルドアン大統領の顧問であるゲディキリ氏は16日、TCMBの利下げは為替レートに影響を及ぼしていないと指摘。インフレ率は鈍化を続けるとの見方を示し、「TCMBは依然として利下げ余地がある」と述べました。ユルドゥルム首相は22日、トルコリラ安に対して「懸念していない」と語りました。

24日の会合でトルコリラ安への対応策が出てこなければ、対米ドルでトルコリラ安が一段と進む可能性があります。対円(トルコリラ/円)は、ドル/円の上昇に支えられて、32円台で比較的落ち着いた値動きとなっているものの、対米ドルでトルコリラ安が加速する場合、その影響を受ける可能性があります。引き続き注意が必要です。


(出所:Bloombergより作成)

(アナリスト 八代和也)

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