市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート

2016/11/10 15:24RBNZは利下げをいったん打ち止めか。ただし、通貨高には対応も

[レビュー]

10日東京時間の外国為替市場では、米ドルが弱含み。一時、ドル/円は104.95円へと下落し、ユーロ/ドルは1.0951ドル、豪ドル/米ドルは0.7669米ドルへと上昇しました。昨夜のドル高の反動とみられます。

NZドルは下落。一時、NZドル/円は76.20円、NZドル/米ドルは0.7236米ドルへと下落しました。RBNZ(NZ準備銀行)は0.25%の利下げを決定。その後、マクダーモット総裁補がNZドル高をけん制したことが下落圧力となりました。


[これからの展開]

RBNZは本日(10日)、政策金利を2.00%から0.25%引き下げ、過去最低の1.75%にすることを決定しました。

一方で、声明や金融政策報告、ウィーラー総裁の会見は、RBNZの利下げが最終局面にある可能性を示すものでした。

声明では、「特に国際的な見通しなど多くの不確実性が依然としてあり、政策は状況に応じて調整する必要があるかもしれない」と追加利下げに含みを残しながらも、「われわれの予測と想定は、本日の緩和(=利下げ)を含む政策設定によってインフレ率が目標レンジの中央付近で安定するのに十分な力強い成長が実現できると見込んでいる」としました。

金融政策報告では、CPI(消費者物価指数)上昇率見通しを上方修正しました。

<CPI上昇率見通し>
 *前年比
 ( )は8月時点の見通し

 ・2016年10-12月期:+1.1%(+1.0%)
 ・2017年1-3月期:+1.3%(+1.1%)
 ・2017年4-6月期:+1.5%(+1.2%)

また、OCR(オフィシャル・キャッシュ・レート、政策金利)見通しでは、今年10-12月期の平均1.9%から2017年4-6月期に平均1.7%へと低下した後、2019年10-12月期までその水準に維持されるとの見方を示しました。本日の利下げで、RBNZの政策金利は1.75%になりました。OCR見通しを見ると、RBNZは追加利下げを予想していないと言えそうです。

一方で、RBNZはNZドル高を強く懸念しているようです。ウィーラー総裁は会見で、「本日利下げを見送った場合、NZドル高のリスクがあった」と述べました。

マクダーモット総裁補は、「NZドルは高すぎる」との見解を示し、「RBNZは強いNZドルが与える影響を懸念している」と発言。為替介入については、「RBNZは毎回の金融政策声明で為替市場に介入するための条件を評価する」としたうえで、「われわれはそれ(介入)をしないと言ったことはない」と述べました。

声明などでRBNZの利下げが最終局面にあることが示唆されたことを材料に、NZドルは今後、上値を試す可能性があります。ただし、ウィーラー総裁やマクダーモット総裁補の発言をみると、NZドルの上昇基調が続く場合、RBNZがNZドル売りの為替介入に動く可能性もあります。その点は注意が必要かもしれません。

(アナリスト 八代和也)

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