市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート

2016/11/01 14:26RBAの政策金利発表後、豪ドルが上昇!

[レビュー]

1日東京時間の外国為替市場では、豪ドルが上昇。一時、豪ドル/円は80円台、豪ドル/米ドルは0.76米ドル台半ばへと上昇しました。RBA(豪準備銀行)は予想通り政策金利を据え置いたものの、インフレ率が今後2年間に徐々に上向くとの見通しが示されたことが、豪ドルの支援材料となりました。

日銀は金融政策の現状維持を決定。展望リポート(経済・物価情勢の展望)では、物価見通しを下方修正し、2%の物価目標の達成時期を従来の「2017年度中」から「2018年度ごろ」へと後ずれさせました。


[これからの展開]

RBAは本日(1日)、政策金利を過去最低の1.50%に据え置くことを決定しました。

声明では、豪州のインフレ率について「依然として極めて低い」と指摘。「非常に抑制された労働コストの伸びや海外の極めて低いコスト圧力を踏まえると、この状況はしばらく続く可能性が高い」との見解を示す一方、今回新たに「インフレ率は今後2年間に徐々に上向く見込み」との一文を追加しました。

豪ドルや住宅市場に関する文言は、前回から大きな変化なし。それぞれ「豪ドル高が経済に必要な調整を複雑にする」、「住宅市場の取引と住宅融資の伸びは過去1年に鈍化した。住宅価格の上昇率は1年前の水準を下回っているが、一部の市場では過去数か月に大幅に上昇している」と指摘しました。

RBAは声明の最後を、「入手可能な情報や、5月と8月の会合で金融政策を緩和したことを踏まえると、理事会は今回の会合で政策スタンスを維持することが、持続可能な経済成長およびインフレ目標の達成と一致していると判断した」と締めくくり、これまでと同様に先行きの金融政策について言及しませんでした。

豪州の7-9月期のインフレ率は、CPI(消費者物価指数)が前年比+1.3%、基調インフレ率が同+1.50%でした。いずれもRBAのインフレ目標(+2〜3%)を下回っていることで、市場では来年利下げが実施されるとの観測があります。市場の金融政策見通しを反映するOIS(翌日物金利スワップ)では、RBAが来年5月までに利下げを行う確率が45.7%織り込まれています(10月31日時点)。ただ、RBAが今回の声明で、インフレ率は今後2年間に徐々に上向くとの見通しを示したことで、追加利下げ観測はやや後退したとみられます。豪ドルは目先、堅調に推移しそうです。

-----------------------------------------------

乳製品電子オークション(GDT)が今夜開催されます。乳製品の国際価格の指標とされるGDT価格指数は、今年3月の628を底に上昇基調にあります。前回10月18日のオークションでは898でした。

NZは乳製品を最大の輸出品とするため、その価格動向はNZ経済に影響を与えます。NZドルにとって、乳製品価格の上昇はプラス材料、下落はマイナス材料です。

NZX乳製品先物取引所の粉ミルク先物価格は、前回のGDT前に比べて上昇しています。それを参考にすると、GDT価格指数は上昇するかもしれません。その場合、NZドルが上昇する可能性があります。

(アナリスト 八代和也)

------------------------------------


※当レポートは、投資や運用等の助言を行うものではありません。また、お客様に特定の商品をお勧めするものでもありません。

※当レポートに記載する売買戦略はテクニカル指標その他を基に客観的に判断しているものであり、相場の行方を決定付けるものではありません。最終的な投資判断はご自身の意思判断によりお取引いただきますようお願いいたします。

※当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。

※相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。

バックナンバー

「市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート」過去記事のタイトル一覧(月別)はこちら。

そのほかのマーケット情報

ページトップへ