市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート

2016/10/13 15:12中国の弱い貿易統計でドル/円やクロス円が総じて下落。今後は中国に注意が必要!?

[レビュー]

13日東京時間の外国為替市場では、円が堅調に推移。一時、ドル/円は103.55円、豪ドル/円は77.95円、NZドル/円は73.01円へと下落しました。中国の9月貿易統計が弱い内容になったことで、同国景気への懸念からリスク回避の動きになりました。

中国の9月貿易統計の結果は以下の通りです。
( )は市場予想

 ・貿易収支(米ドルベース):419.9億ドルの黒字(530億ドルの黒字)
 ・輸出:前年比10.0%減(3.3%減)
 ・輸入:前年比1.9%減(0.6%増)

南アフリカの検察当局のエイブラハムス局長は昨日(12日)、ゴーダン財務相から提出された異議申し立てを検討することに前向きだと述べました。南アフリカランドの11日の下落は、「南アフリカのゴーダン財務相に裁判所への出廷命令が出され、検察当局は訴追の意向を示している」との報道が背景にありました。


[これからの展開]

中国・人民元の下落基調が鮮明になっています。人民元は本日(13日)、対米ドルで一時約6年1か月ぶりの安値をつけました。

足もとの人民元安・米ドル高は、米FRB(連邦準備理事会)の年内利上げ観測(=米ドル買い材料)のほか、以下のことで中国当局が人民元安を容認するとの観測が背景にあるようです。

(1)人民元が10月1日に、IMF(国際通貨基金)のSDR(特別引き出し権)の構成通貨に含まれたこと。
 →人民元のSDRの構成通貨入りが実現したことで、中国当局は人民元を安定させる(人民元買い・米ドル売り介入を行う)必要性が薄れる?
(2)中国の20以上の主要都市が先週、不動産市場の過熱を抑えるため、頭金比率の引き上げなどの住宅購入規制を導入したこと。
 →住宅市場が悪化して、景気全体に悪影響を与えるとの懸念。
(3)中国人民銀行が人民元の対米ドル基準値を、人民元安・米ドル高方向に動かしていること(本日13日まで7営業日連続で前営業日から「人民元安・米ドル高」方向に設定)。
 →人民元安誘導を行っている?

対米ドルでの人民元安は、これまでそれほど材料視されなかった感があります。ただ、本日発表された中国の9月貿易統計で同国の外需や内需の弱さが浮き彫りとなったことで、市場の関心が今後、中国にも向く可能性があります。中国の経済指標や人民元の動向に注意する必要があるかもしれません。


(出所:Bloombergより作成)

(アナリスト 八代和也)

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