市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート

2016/10/11 15:47RBNZ総裁補佐が追加利下げを示唆、NZドル/米ドルが2か月半ぶり安値

[レビュー]

11日東京時間の外国為替市場では、NZドルが下落。一時、NZドル/米ドルは0.7060米ドルと、2か月半ぶりの安値を記録し、NZドル/円は73.33円へと値を下げました。RBNZ(NZ準備銀行)のマクダーモット総裁補佐が追加利下げを示唆、それがNZドルの下落圧力となりました。

一方、米国の10年債利回りの上昇を背景に、米ドルが堅調に推移。一時、ドル/円は104円台へと上昇し、ユーロ/ドルや豪ドル/米ドルは下落しました。


[これからの展開]

RBNZのマクダーモット総裁補佐は本日(11日)の講演で、10月18日に発表されるNZの7-9月期CPI(消費者物価指数)上昇率は低水準になるとの見通しを示し、RBNZの目標はインフレ率を中期的に+1〜3%のレンジ内に収めることだと強調。「われわれの現在の予想や想定では、インフレ率が将来的に目標レンジの中央付近で安定することを確実にするためには、追加の政策緩和が必要になることが示唆されている」と述べ、追加利下げの可能性を示しました。

NZのCPI(消費者物価指数)上昇率は2014年10-12月期以降、RBNZのインフレ目標(+1〜3%)を下回り続いています。7月に発表された今年4-6月期のCPIは前年比+0.4%でした。

RBNZは低インフレやインフレ期待の低下を理由に、今年3月と8月に利下げを実施。前回9月22日の会合では、政策金利を過去最低の2.00%に据え置いたものの、声明で追加利下げを示唆しました。

マクダーモット総裁補佐は8月に、政策変更は金融政策報告が公表されるタイミングで行うのが望ましいとの見解を示しました。

加えて、7-9月期のCPIが10月に発表されるということもあり、市場では次に金融政策報告が発表される11月10日の会合で追加利下げに踏み切るとの見方が有力。市場の金融政策見通しを反映するOIS(翌日物金利スワップ)では、RBNZが11月の会合で0.25%の利下げを行う確率が68.4%織り込まれています(10月10日時点)。一方で、据え置きの確率も31.6%織り込まれており、マクダーモット総裁補佐が本日、追加利下げを示唆したことで、11月の利下げをさらに織り込む動きとなる可能性があります。今後、利下げ観測が一段と高まるようであれば、NZドルにとってマイナス材料となりそうです。

(アナリスト 八代和也)

------------------------------------


※当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。

※当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。

※当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。

※相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。

バックナンバー

  • 2019.04.19 14:40 更新カナダドル/円:方向感の乏しい状況は変化するか!?【ポイント】・カナダドル/円は4月1日以降、83円台を中心に上下動を繰り返す・90日移動平均線がサポートラインとして機能する一方、200日移動平均線が上値を抑え…
  • 2019.04.18 15:20 更新豪ドル:豪失業率が若干上昇【ポイント】・雇用が堅調に増加する一方、3月の失業率は若干上昇・RBA(豪中銀)が重視する失業率の上昇は、利下げを促す要因となり得る・ただし、失業率は依然として…
  • 2019.04.17 15:30 更新RBNZ(NZ中銀)は5月にも利下げか【ポイント】・1-3月期CPI上昇率はRBNZの見通しを下回る。RBNZが5月に利下げを行う可能性が高まった・企業信頼感指数(4/30)や雇用統計(5/1)が軟…
  • 2019.04.16 15:28 更新RBA議事録:利下げの可能性に言及。その条件も明示【ポイント】・RBA(豪中銀)議事録は、利上げの確率は低いと指摘・“インフレ率が低水準にとどまり、失業率が上昇を続ければ”、利下げが適切になる可能性も・18日の…
  • 2019.04.15 13:43 更新豪ドル:文言変更の理由は!? 16日のRBA議事録に注目【ポイント】・16日のRBA(豪中銀)議事録では、声明の文言変更の理由が明らかになるか!?・政策スタンスのシフトが明確に示されなければ、豪ドルの上昇材料になりそ…

「市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート」過去記事のタイトル一覧(月別)はこちら。

そのほかのマーケット情報

ページトップへ