市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート

2016/09/28 16:45南アフリカランド/円はテクニカル面から利益確定売り圧力が強まる可能性も!?

[レビュー]

28日東京時間の外国為替市場では、産油国の非公式会合やイエレンFRB(米連邦準備理事会)議長の議会証言を控え、米ドルが強含み。一時、ドル/円は100.66円へと上昇し、ユーロ/ドルは1.1186米ドル、NZドル/米ドルは0.7266米ドルへと下落しました。

トルコのジャニクリ副首相は27日、格付け会社のムーディーズが23日にトルコ国債の格付けを引き下げたことについて、「すでに織り込まれていた」と指摘するとともに、「格下げを受けて、資金流出が起こるとは予想していない」と述べました。

[これからの展開]

SARB(南アフリカ準備銀行)のミネレ副総裁は27日、「世界や国内の出来事が、SARBが利上げサイクルにおいて一時停止ボタンを押すことを可能にした」との見解を示しました。インフレ見通しへのリスクはおおむね均衡しているとし、「新たなインフレ見通し(*)を踏まえると、SARBは引き締めサイクルの終わりに近い可能性がある」と指摘、昨年7月に開始した利上げが最終局面にあることを示唆しました。

*SARBは22日の会合で、政策金利を3回連続で7.00%に据え置くことを決定。その際に、南アフリカのインフレ(CPI上昇率)見通しを下方修正しました。

<CPI上昇率見通し(前年比)>
*( )は従来見通し
 ・2016年:+6.4%(+6.6%)
 ・2017年1-3月期:+6.2%(+6.6%)、
 ・同4-6月期:+5.8%(+6.1%)

ミネレ副総裁は一方で、金融政策はデータ次第の必要があるとし、引き続き警戒が正当化されると強調。「インフレ期待は目標レンジ上限に近く、経済成長の鈍化に対する感度を明確に示していない」と指摘し、「利下げのハードルは高い」と述べました。

クガニャゴ総裁も22日の会合後の会見で、SARBの利上げサイクルの終了が近いことを示唆。また、22日の会合で利下げは議論されておらず、現時点で利下げは選択肢に含まれていないことを明らかにしていました。

SARB総裁や副総裁が、利上げ局面が最終局面にあることを示唆したことは、ランドにとってプラス材料のひとつが剥落したと言えるかもしれません。ただ、市場の関心がSARBよりも、米FRB(連邦準備理事会)の先行きの金融政策に向いているためか、21日の米FOMC(連邦公開市場委員会)後の米ドル安を背景に、ランドは足もと対米ドルで堅調に推移し、対円(ランド/円)も底堅い展開です。ただし、ランド/円は今年に入ってから何度も跳ね返されてきた7円台後半に近づいてきました。ランド/円には目先、テクニカル面から売り圧力が加わりやすいとみることもできそうです。

南アフリカランド/円(日足、2015/12/30〜)

(出所:M2Jチャート)

(アナリスト 八代和也)

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