市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート

2016/09/23 16:50エルドアン大統領がトルコ中銀に利下げ圧力。SARBの利上げサイクルは終了か!?

[レビュー]

23日東京時間の外国為替市場では、NZドルが下落。一時、NZドル/円は73.38円、NZドル/米ドルは0.7270米ドルへと値を下げました。週末ということもあり、ポジション(持ち高)調整とみられます。

菅官房長官や石原経済再生相が足もとのドル/円の下落をけん制したものの、為替市場に大きな反応はみられませんでした。菅官房長官は為替市場について、「極めて神経質な動き」と指摘し、「為替の過度な変動は経済や金融の安定に悪影響」と発言。石原経済再生相は「為替市場の動向を注視していく」と述べました。


[これからの展開]

TCMB(トルコ中央銀行)は22日、3つの政策金利のうち、翌日物貸出金利を0.25%引き下げる(8.50%から8.25%へ)一方、1週間物レポ金利と翌日物借入金利をそれぞれ7.50%、7.25%に据え置きました。TCMBは政策金利を最終的に一本化する「単純化」を今年3月に開始しており、翌日物貸出金利の引き下げはその一環とみられます。

今回の声明では、今後の方針は明確に示されませんでした。ただ、状況に大きな変化がなければ、TCMBは来月も単純化をさらに進める可能性が高いとみられます。

トルコのエルドアン大統領は23日、「TCMBは利下げを着実に実行すべき」と明言。トルコの金利は可能な限り低い水準にする必要があると指摘し、「低金利がインフレ率の鈍化につながる」と述べました。一方、トルコリラについては、望ましい水準になく、上昇することを期待すると語りました。

SARB(南アフリカ準備銀行)は22日、政策金利を7.00%に据え置きました。

SARBは今回、南アフリカのGDP成長率見通しを従来予想から上方修正する一方、CPI上昇率見通しを下方修正しました。

<SARB見通し>
*( )は従来の見通し

○GDP成長率(前年比)
 ・2016年:+0.4%(+0.0%)
 ・2017年:+1.2%(+1.1%)
 ・2018年:+1.6%(+1.5%)

○CPI上昇率(前年比)
 ・2016年:+6.4%(+6.6%)
 ・2017年1-3月期:+6.2%(+6.6%)、
 ・同4-6月期:+5.8%(+6.1%)

一方、クガニャゴ総裁は会合後の会見で、「インフレ見通しのリスクはおおむね均衡している」と指摘。MPC(金融政策委員会)はCPIの軌道を依然として懸念しているとしながらも、「2017年4-6月期には持続的に目標内で推移する」と述べました。

SARBは昨年7月以降、計4回、あわせて1.25%の利上げを実施。その背景に、インフレ圧力の高まりがありました。

SARBが今回、CPI上昇率見通しを下方修正し、クガニャゴ総裁がインフレに対する警戒感をやや弱めました。SARBの利上げは今年3月でいったん終了した可能性があります。

クガニャゴ総裁は、「SARBが米FRB(連邦準備理事会)と協調して動くことはない」と述べ、FRBが利上げした場合の追随利上げの可能性を否定しました。

一方、SARBには現時点で利下げは選択肢に含まれていないようです。クガニャゴ総裁は、今回の政策金利据え置きの決定は全会一致であり、利下げは議論しなかったことを明らかにしました。

(アナリスト 八代和也)

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