市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート

2016/08/18 14:20豪雇用統計を受けて豪ドルが上昇。RBAの利下げ観測が後退するか!?

[レビュー]

18日東京時間の外国為替市場では、豪ドルが上昇。一時、豪ドル/円は77円台、豪ドル/米ドルは0.77米ドル台へと上昇しました。豪州の7月雇用統計が好感されました。

一方、ドルは軟調に推移。一時、ドル/円は99.65円へと下落し、ユーロ/ドルは1.1325ドル、NZドル/米ドルは0.7308ドルへと上昇しました。昨日(17日)公表された7月26-27日のFOMC(米連邦公開市場委員会)議事録で、早期の利上げをめぐり参加メンバーの見解の違いが判明したことが、ドルの重石となりました。

浅川財務官は為替市場について、「過度な変動があれば、きちっと対応する」とコメント。足もとの円高をけん制したものの、為替市場に大きな反応はみられませんでした。


[これからの展開]

豪州の7月雇用統計は、失業率が5.7%、雇用者数が前月比2.62万人増となりました。失業率は6月の5.8%から若干改善。雇用者数は3か月連続で増加し、昨年11月(7.24万人増)以来の大幅な伸びを記録しました。市場予想は、失業率が5.8%、雇用者数が+1.00万人増でした。今回の雇用総計は好結果と言えそうです。

ただし、雇用者数の内訳をみると、パートタイム就業者が7.16万人増加した一方、フルタイム就業者が4.54万人減少。フルタイム就業者は6月の増加(4.40万人)分をほぼ帳消しにしました。

RBA(豪準備銀行)は8月2日、0.25%の利下げを決定。その時の声明で、インフレ率が極めて低いことを理由のひとつとして挙げ、低インフレは非常に抑制された労働コストの伸びや海外の極めて低いコスト圧力を踏まえると、しばらく続く可能性が高いとの見方を示しました。労働市場の悪化は、RBAの利下げへとつながる可能性があります。

上述の内訳をみれば、7月分の雇用者数はヘッドラインほど良くないと言えるかもしれません。それでも、失業率が改善し、雇用者数が大幅に増加したことで、市場ではRBAの追加利下げ観測が後退する可能性があります。OIS(翌日物金利スワップ)が8月17日時点で織り込む、RBAの利下げの確率は、9月が5.2%、10月までが18.4%、11月までが35.3%です。

(アナリスト 八代和也)

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