市場調査部エクスプレス オセアニア・レポート

2016/08/10 14:1511日朝、RBNZが政策金利を発表。NZドルに影響しそう

[レビュー]

10日東京時間の外国為替市場では、米ドルが軟調に推移。一時、ドル/円は101.16円へと下落し、ユーロ/ドルや豪ドル/米ドル、NZドル/米ドルは上昇しました。ドル/円が下値のストップロスを巻き込んだことで下落し、対円でのドル売りが他通貨に波及したとの見方があります。

RBA(豪準備銀行)のスティーブンス総裁はシドニーでの講演で、「一定期間、インフレが目標を下回りながらも、妥当な経済成長を達成することが一番ましな選択肢だとしたら、インフレ目標の枠組みはそれを容認する必要な柔軟性がある」と述べました。インフレ率については、「しばらくの間、極めて低い状態で推移する」との見解を示す一方、「豪州でマイナス金利を導入する可能性は低い」との見解を示しました。スティーブンス総裁は9月に退任し、ロウ副総裁が同18日付けで総裁に昇格します。


[これからの展開]

日本時間11日午前6時、RBNZ(NZ準備銀行)が政策金利を発表します。

前回6月9日の会合では、政策金利を過去最低の2.25%に据え置いたものの、声明で「将来のインフレ率が目標レンジの中央付近で安定することを確実にするため、一段の政策緩和が必要となる可能性がある」と指摘、追加利下げを示唆しました。

その後に発表された経済指標などをみると、8月11日の会合では0.25%の利下げが決定される可能性が高いとみられます。

NZの4-6月期のCPI(消費者物価指数)は前年比+0.4%と、RBNZのインフレ目標の下限である+1.0%を7四半期連続で下回りました。インフレ期待や賃金上昇率は依然として低水準です。

一方で、一段の利下げは、オークランドを中心に過熱気味にあるNZの住宅市場をさらに過熱させるおそれがあります。ただ、それに対しても、RBNZは7月に住宅ローン規制を強化する措置を打ち出しました。この措置により、RBNZは利下げに動きやすくなったと考えられます(利下げの障害となっている住宅市場の過熱にブレーキがかかる?)。

市場は、11日の利下げをほぼ確実視しています。OIS(翌日物金利スワップ)では9日時点で利下げの確率が100%織り込まれています(内訳は0.25%の利下げが79.6%、0.50%の利下げが20.4%)。

利下げはすでに織り込まれているため、利下げが決定されたとしても、それを材料にNZドルが売られる状況ではないかもしれません。

今回の焦点は、「9月以降に追加利下げを行う可能性があるのかどうか」になるとみられます。その手掛かりとして、声明に注目です。声明で追加利下げの可能性が示されれば、利下げ観測が残ることから、NZドルが下落する可能性があります。一方、声明が利下げ打ち止めを感じさせる内容の場合、NZドルが上昇するとみられます。

11日は日本が祝日(山の日)です。市場参加者が通常よりも少ないぶん、値幅が大きくなる可能性があります。

(アナリスト 八代和也)

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