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2018/04/12 09:11シリア情勢を巡る米ロ関係の悪化で円が上昇

(欧米市場レビュー)

11日欧米時間の外国為替市場では、米ドル/円が一時106.65円まで下落しました。トランプ大統領がロシアに対し、米国のシリア攻撃に「準備するがいい」と警告。シリア情勢や米ロ関係の悪化がリスク要因として意識されました。

3月の米CPIコア(エネルギーと食料除く)は前年比+2.1%と、2月の同+1.8%からインフレが加速しました。FOMC議事録では、経済見通しが強まっているとされ、中期的なインフレ率目標(2%)の達成に当局者は自信を深めていることが示されました。この結果を受けて、米ドルは一時的に上昇する場面が見られました。

(※)米FOMC議事録に関して、本日の「スポットコメント」をご参照ください

トルコリラは、TCMB(トルコ中銀)の独立性やインフレに対する懸念を背景に、対米ドルと対ユーロで最安値を記録。また、シリア情勢の悪化によるリスクオフの円高を受けて、対円でも一時25.44円まで下落。最安値を記録しました。

(※)トルコリラ/円のテクニカル分析(本日の「注目のチャート」)もご参照ください

(本日の相場見通し)

トランプ大統領は9日に「48時間以内に大きな決断を下す」と述べました。トランプ大統領は11日、マティス国防長官と会談しましたが、今のところ、軍事行動などの決断は下されていません。

欧州の航空管制機関であるユーロコントロール(欧州航空航法安全機構)は10日(日本時間11日)、向こう72時間以内にシリアへの空爆が開始される恐れがあるとして、地中海東部の航行に警戒を払うよう航空会社に呼び掛けました。英国やフランスは、米国の軍事行動に参加する準備を進めているとの報道があります。リスクオフの円高が進む可能性もあり、シリア情勢の行方に注意が必要です。

ドラギ総裁は11日の講演で、「(米国や中国の)関税導入による直接的な影響は大きくない」としつつ、関税や通商政策の経済への影響について「信頼感の経路に特に留意しなければならない」と述べました。

また、米中貿易摩擦に対する懸念がある中で、企業が投資を先延ばしする可能性もあると指摘。この影響による景況感への下押しは「今後数カ月に極めて重要になるかもしれず、注意して観察することが必要だ」との見解を示しました。ユーロ圏の景況感にはやや鈍化の兆しがみられます。ドラギ総裁が注視する姿勢を示したことで、今後、景況感が為替の相場材料となる可能性がありそうです。

(アナリスト 根岸慎太郎)

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