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2018/03/23 08:58トルコリラがアジア時間に急落。その背景は?

(欧米市場レビュー)

21日欧米時間の外国為替市場では、投資家のリスクオフの姿勢が強まり、円が上昇。米ドル/円は一時105.25円、ユーロ/円は一時129.50円まで下落しました。トランプ大統領が中国製品に関税を課す大統領令に署名したことで、米中貿易摩擦が激化するとの見方が広がりました。

(※)米中貿易摩擦について、本日の「スポットコメント」をご参照ください

リスクオフの流れを受けて、新興国通貨は軟調に推移しました。豪ドル/円は一時2016年11月以来となる80.98円、トルコリラ/円は一時26.63円まで下落し、最安値を記録しました。

BOE(英中銀)のMPC(金融政策委員会)は22日、政策金利の据え置きを決定しました。ただし、予想に反して2人の委員が利上げを主張したことで、BOEが5月に利上げするとの見方が強まり、英ポンドはBOEの結果発表後に一時上昇する場面が見られました。

(本日の相場見通し)

日本時間23日午前7時ごろに米ドル/円は一時104.58円まで下落しました。米中貿易摩擦への懸念が高まっていることに加え、トランプ政権の不透明感が材料視されました。トランプ大統領は、マクマスター大統領補佐官(国家安全保障担当)が退任し、後任に元国連大使のジョン・ボルトン氏が就くと発表しました。同じころトルコリラが急落。対円では25.60円まで下落しました(後述)。

22日の米国市場では、米株が大幅に下落。市場金利は低下しました。日経平均先物は21000円割れまで下落しました。本日の日経平均が大幅に下落する可能性があります。その場合、為替市場でも円高が一段と進む可能性があり、注意しておく必要があります。

22-23日の日程で開催されているEU首脳会議の結果にも注目です。EUは22日、ブレグジット(英国のEU離脱)による環境の激変を避けるために「移行期間」を2020年末まで設けることを承認。将来のEUと英国のFTA(自由貿易協定)についても、4月からの準備協議入りを承認する見通しです。

(アナリスト 根岸慎太郎)

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今朝、トルコリラ/円が急落しました。トルコリラ/円は、シリア情勢やトルコの経常赤字拡大(いずれもトルコリラのマイナス材料)、世界的な貿易戦争への懸念によるリスク回避の動き(円の支援材料)が下押し圧力となっています。そうした状況のなか、トルコリラ/円は下値のストップロスを巻き込んだことで、下げが加速したとみられます。流動性が低い時間帯(NY市場のクローズと東京市場のスタートの間)だったことも、下げ幅が大きくなった要因とみられます。

朝方の急落はポジションの投げを伴ったものとみられ、短期的には戻る可能性があります。すでに現時点(日本時間午前8時50分)で一部戻しています。ただし、今後もトルコ政府や中銀の対応、貿易摩擦の行方、地政学リスクの高まりなどに引き続き注意が必要でしょう。

(シニアアナリスト 八代和也)

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