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2017/12/21 09:08日銀の金融政策決定会合が相場材料に

(欧米市場レビュー)

20日の欧米の外国為替市場では、円が軟調に推移しました。米ドル/円は一時113.47円、ユーロ/円は一時2015年10月以来となる134.80円まで上昇しました。米ドルは、円やスイスフラン以外の通貨に対して下落。ユーロ/米ドルは一時1.1903ドルまで上昇しました。

(本日の相場見通し)

米下院は20日、上院で修正後に可決された税制改革法案を再可決しました。同法案はトランプ大統領の署名を経て成立します。同法案可決後の米ドルや米株の反応はほぼみられませんでした。市場が同法案の成立をある程度織り込み済みであったと考えられることや、経済の押し上げ効果がそれほど大きくないとの見方が背景にありそうです。税制改革法案が正式に成立しても、米ドルの押し上げ効果は限定的かもしれません。

米予算のゆくえに注意しておく必要がありそうです。2018年度の継続予算は22日に期限切れとなりますが、議会の対応には遅れが見られます。新たな予算が成立しなければ、23日午前0時をもってシャットダウン(政府機関の一部閉鎖)が発生します。短期間のシャットダウンであれば、中長期的な影響はそれほど大きくならないと思われますが、一時的に市場が反応する可能性はあります。

日本時間昼ごろ、日銀の金融政策決定会合の結果が発表されます。市場では、金融政策の「現状維持」が予想されています。そのため、15時30分から予定されている黒田総裁の記者会見で今後の金融政策に関する何らかの見解が示されるのか注目です。

黒田総裁は11月、低金利が金融仲介機能を阻害し緩和効果をそぐ「リバーサル・レート」のリスクにも注意したいと述べました。一部では来年にも、金融機関の経営を支援する目的もあって、現在0%程度としている長期金利の誘導目標を引き上げるとの見方があります。

また、足元の長期国債の買い入れ額は60兆円程度で、年内に買い入れ額のメド80兆円に達するのは難しくなっています。市場にアナウンスすることなく買い入れ額を減らす、「ステルス・テーパリング」とも呼ばれています。

金融緩和に積極的なリフレ派とされる片岡委員は前回会合で、「15年物国債金利が0.2%未満で推移するよう、長期国債の買入れを行うことが適当である」とし、金融政策の現状維持に反対しました。前回に続き、同委員が金融政策の現状維持に反対を示すのか、あるいは追加緩和に向けて一段と踏み込んだ見解を示すのかにも注目です。

(アナリスト 根岸慎太郎)

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