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2017/11/15 09:22米インフレ率の鈍い伸びが示されれば、米ドルは上値の重い展開か

(欧米市場レビュー)

14日の欧米の外国為替市場では、ユーロ圏の底堅い経済指標を材料にユーロが上昇。ユーロ/円は一時133.80円、ユーロ/米ドルは一時1.1801ドルまで上昇しました。独第3四半期GDPは前年比+2.8%と、第2四半期の同+2.3%から成長が加速。ユーロ圏の第3四半期GDPは前年比+2.5%と、第2四半期に続き堅調を維持しました。

米ドル/円はやや軟調に推移。米税制改革の不透明感が引き続き米ドルの重石となりました。トルコリラ/円は一時28.92円まで下落し、過去最安値を記録しました。米国とトルコの関係悪化などが引き続きトルコリラの重石となっています。

(本日の相場見通し)

ECB主催のカンファレンスでは、ドラギECB総裁、イエレンFRB議長、黒田日銀総裁、カーニーBOE(英中銀)総裁らがパネルディスカッションに参加しました。主要な議論は中央銀行と市場のコミュニケーションに関してで、今後の金融政策に関する目立った発言は見られませんでした。

日本時間18時30分に英雇用統計が発表されます。6-8月の英失業率(ILO基準)は4%台前半と、労働市場がひっ迫しつつあることを示しました。平均賃金は前年比+2%台前半の伸びを示しました。ただ、14日に発表されたインフレ率は前年比+3%でした。インフレ分を考慮した実質賃金は前年比マイナスでの推移が続いており、それが個人消費の鈍化につながっています。失業率のほか、賃金の動向にも注目です。

米国では、10月のCPI(消費者物価指数)や同小売売上高、11月のNY連銀製造業景気指数が発表されます(いずれも日本時間22時30分発表)。9月の小売売上高は前月比+1.6%と、8月のマイナスから改善しました。10月のNY連銀製造業景気指数は30.2と、2014年9月以来の高水準を記録しました。引き続き米景気の堅調が示されるのか注目です。

一方で、9月のCPIコア(エネルギーと食料を除く)は前年比+1.7%と、依然としてFRBの目標である2%を下回っています。インフレ率の鈍い伸びを背景に、米ドル/円と連動性のみられる米10年債利回りは上値の重い展開が続いています。市場が予想する10月のCPIは同+1.7%です。市場予想通りの結果となれば、FRBの緩やかな利上げが続くとの見方が米10年債利回りの上値を抑える要因となるかもしれません。その場合、米ドルはしばらく上値の重い展開が続く可能性があります。

(アナリスト 根岸慎太郎)

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