市場調査部エクスプレス Today's Flash!

2017/11/09 09:00米税制改革の不透明感が米ドルの重石に。RBNZの会合後にNZドルは上昇

(欧米市場レビュー)

8日の欧米の外国為替市場では、米ドル/円が米税制改革の不透明感を背景に一時113.40円まで下落しました。ライアン米下院議長は8日、法人税引き下げの実施を1年先送りする可能性があることを示唆しました。

英ポンドは一時148.51円まで下落しました。パテル英国際開発相は8日、政府に無断でイスラエルの首相や閣僚と会談した問題の責任を取って辞任しました。メイ政権ではファロン国防相が1日に辞任したばかりで、英政権の不透明感が英ポンドの下落材料となりました。

日本時間9日早朝、RBNZ(豪準備銀行)の金融政策会合の結果を受けてNZドルが上昇しました。NZドル/米ドルは一時0.6966ドル、NZドル/円は一時79.31円まで上昇しました(日本時間9日8時45分時点)。

(本日の相場見通し)

ライアン米下院議長は「段階的な減税の実施でも非常に高い経済成長の達成が可能で、むしろ企業の設備投資や雇用をより早期に促すことができるというのがエコノミストの意見だ」と述べ、法人税引き下げの実施を先送りする可能性を示唆しました。

市場では、米税制改革への期待がかなり織り込まれていると考えられます。税制改革の目玉である法人減税が先送りされた場合や、税制改革が後ずれする、もしくは大幅な修正が加えられるなどした場合、米株や米ドルの調整材料となる可能性があります。引き続き米税制改革のゆくえに注目です。

(※)米税制改革のスケジュールに関して、本日の「スポットコメント」をご確認ください

本日の外国為替市場では、NZドルが堅調に推移しそうです。RBNZは9日、政策金利の据え置きを決定しました。金融政策報告では、前回8月と比べて2017年第3四半期から2018年第4四半期にかけてのインフレ予想が上方修正されました。また、2019年第2四半期の利上げが示唆され、前回8月の同第3四半期から利上げ予想が1四半期前倒しされました。インフレ予想の上方修正や利上げ予想の前倒しは、NZドルの支援材料となりそうです。

一方で、声明では新たに新政権への言及が見られました。新政権による政府支出、住宅建設政策、移民受け入れの制限、最低賃金の引き上げの4項目に言及がありました。ただ、その政策による影響は「非常に不透明」と指摘しており、引き続きNZの政治が相場材料となる可能性があります。

(アナリスト 根岸慎太郎)

--------------------------------------

※当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。

※当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。

※当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。

※相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。

バックナンバー

  • 2019.04.19 08:21 更新19日は欧米が祝日。値動きの増幅に要注意【ポイント】・ドイツやユーロ圏の製造業PMIが市場予想を下回り、ユーロ圏景気の先行き懸念が強まる・トルコの外貨準備をめぐる懸念が強まり、トルコリラが下落・本日1…
  • 2019.04.18 08:28 更新市場の関心は豪州から欧米の経済指標へ!?【ポイント】・本日18日の豪雇用統計が軟調な結果になれば、利下げ観測が一段と高まり、豪ドル安要因に!?・ドイツの製造業PMIで景気の先行き懸念が強まれば、ユーロ…
  • 2019.04.17 08:20 更新CPIを受けてNZドルが急落【ポイント】・中国GDPが本日発表。市場予想の前年比+6.3%を下回れば、リスク回避の動きが強まる可能性あり・米ベージュブック(地区連銀経済報告)にも注目。米F…
  • 2019.04.16 08:31 更新米ドル/円は2日間、3月5日高値を超えられず・・・【ポイント】・トルコリラのマイナス材料相次ぐ。失業率が悪化し、財政赤字は拡大・ドイツZEW景況感調査が予想外のマイナスになれば、ユーロが下落しそう・米中通商協議…
  • 2019.04.15 08:29 更新米国は為替条項を盛り込むことを要求!? 日米貿易交渉に注目【ポイント】・15-16日、日米貿易交渉開催・貿易交渉では、米国が為替条項の導入を要求するとみられる一方、日本は反対の姿勢・主要国の株価動向や米NY連銀製造業景…

「市場調査部エクスプレス Todays'Flash!」過去記事のタイトル一覧(月別)はこちら。

そのほかのマーケット情報

ページトップへ