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2017/11/07 09:15 WTI原油先物は2年4か月ぶりの高値。資源国通貨のサポート材料に

(欧米市場レビュー)

6日の欧米の外国為替市場では、米ドルが軟調に推移。NY連銀は6日、ダドリー総裁が2018年半ばまでに退任する予定であると確認しました。米下院歳入委員会で審議が始まった米税制改革に加え、FOMCメンバーに関する不透明感が米ドルの重石となりました。FOMC内では現在、理事7人の内3つが空席です。また、理事以外に投票権を有する地区連銀総裁5人の内、NY連銀総裁は常に投票権を有します。

加ドル/円は原油価格の上昇を背景に続伸し、一時約2週間ぶりとなる89.75円まで上昇しました。OPEC(石油輸出国機構)の協調減産延期への期待から底堅く推移していたWTI原油先物は、サウジアラビア政局の不透明感を背景に、一時2015年7月以来となる57.61ドルまで上昇しました。

(本日の相場見通し)

日本時間12時30分にRBA(豪準備銀行)が政策金利を発表します。市場では、政策金利は現行の1.50%に据え置かれると予想されています。そのため、同時に発表されるRBAの声明に市場の注目は移りそうです。

声明では、金融政策のほか、労働市場や住宅市場に関する文言に注目です。また、足元の豪ドル安をうけて、前回声明で見られた豪ドル高けん制が弱まるかといった点も相場材料となる可能性があります。

WTI原油先物は、(1)OPEC協調減産延長への期待、(2)米原油需給の改善、(3)中東情勢への懸念を背景に約2年4か月ぶりの高値を記録しました。WTI原油先物が今後も底堅く推移すれば、加ドルをはじめ、資源国通貨のサポート材料となりそうです。

(1)OPEC協調減産延長への期待
サウジアラビアのサルマン皇太子は10月下旬に、2018年3月までとなっているOPECによる協調減産の延長に支持を表明しています。11月30日に予定されるOPEC総会では、協調減産の延長が決定される可能性があり注目されます。

(2)米原油需給の改善
米原油在庫が減少傾向にあることもWTI原油先物にとってプラスとなっています。加えて、米石油リグ稼働数には頭打ちの兆しも見られます。石油掘削に用いられるリグの稼働数減少も米原油需給の改善にプラスとみられ、今後のWTI原油先物のサポートとなるかもしれません。
 

(3)中東情勢への懸念
サウジアラビアでは、汚職対策委員会が王族や閣僚らを拘束しました。また、4日にはイエメンからサウジへのミサイル発射が報じられるなど、中東情勢への懸念も高まっています。世界最大の産油国であるサウジの政情不安や中東情勢への懸念は、原油供給に支障をきたす可能性もあり、WTI原油先物にはプラスかもしれません。

(アナリスト 根岸慎太郎)

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