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2017/11/06 09:09米賃金の伸び悩みが米ドルの重石に。今週は北朝鮮の動向にも注意が必要か

(欧米市場レビュー)

3日の欧米の外国為替市場では、10月の米雇用統計の結果(後述)を受けて米ドル/円が一時113.50円まで下落しました。その後発表された10月の米ISM非製造業景況指数が市場予想を上回り、2005年8月以来の高水準となったことで米ドルは反発。米ドル/円は一時114.39円まで上昇しました。

加ドルは堅調に推移。10月の加雇用統計で雇用者数が市場予想を上回って増加したことや、WTI原油先物が2015年7月以来となる55.76ドルまで上昇したことなどが加ドルの支援材料となりました。

トルコリラ/円は一時4月以来となる29.28円まで下落。米経済指標の結果を受けた米ドルや米ドル/円の動向に影響を受けました。10月のトルコCPI(消費者物価指数)は前年比+11.82%と9月からインフレの伸びが加速しましたが、トルコリラへの影響は限定的でした。

(本日の相場見通し)

10月の米雇用統計では、失業率が2000年12月以来となる4.1%まで低下しました。NFP(非農業部門雇用者数)は26.1万人増と、ハリケーンの影響が表れた9月から改善(※)し、米労働市場のひっ迫が示されました。
(※)9月のNFPは3.3万人減から1.8万人増へ上方修正
 
一方で、9月に前年比+2.9%まで上昇した平均賃金は2016年2月以来となる同+2.4%へ低下し、引き続き賃金の鈍い伸びが示されました(9月はハリケーンの影響による一時的な時間外労働の増加などが上昇要因とみられている)。米労働市場は引き続きひっ迫しているとみられますが、今後、米ドルが一段と上昇するためには、賃金の伸びが加速するなどの材料が必要なのかもしれません。
 

5日に初来日したトランプ大統領は同日、横田基地の演説で「どんな独裁者や政権、国家も、米国の決意を甘く見るべきではない」と発言。名指しは避けつつも、北朝鮮をけん制しました。北朝鮮の国営メディアも5日、トランプ大統領に対し「破滅を免れたいなら、むやみに口を開くな」とけん制。北朝鮮問題が再びリスク要因として意識される可能性もあり、注意が必要です。

(アナリスト 根岸慎太郎)

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