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2017/10/09 09:45オセアニア時間にトルコリラが急落。トルコ・シリア情勢に注意が必要

(欧米市場レビュー)

6日の欧米時間の外国為替市場は、米ドル買い後、円買いの展開。

米国の9月雇用統計発表では、非農業部門雇用者数(NFP)が前月比-3.3万人と、市場予想(+9.0万人)に反して減少。2010年9月以来、7年ぶりにマイナスとなりました。ただ、今回の弱いNFPはハリケーンの影響との見方も強く、市場はNFPよりも時間当たり平均賃金が前年比+2.9%と、2016年12月以来の強い伸びを記録したことを材料視。米ドル買いに反応し、一時、米ドル/円は113.41円へと上昇し、ユーロ/米ドルは1.1669米ドルへと下落しました。

ただその後、円買いへ。「北朝鮮が長距離ミサイル発射の準備をしている」との報道を受けてリスク回避の動きが強まりました。米ドル/円は一時112.60円台へと反落し、クロス円も値をさげました。

(本日の相場見通し)

本日(9日)オセアニア時間では、トルコリラが急落。トルコリラ/円は一時29.35円へと下落し、約5か月半ぶりの安値をつけました。シリアの反体制派が軍事作戦を開始し、トルコがそれに加わる可能性を示したことが背景と考えられます。

シリアの反体制派“自由シリア軍”は7日、イスラム過激派の掃討を目的にシリア北西部のイドリブ県で軍事作戦を開始。反体制派を支援するトルコのエルドアン大統領は同日、新たな軍事作戦を展開すると表明しました。

トルコ(反体制派を支援)、ロシアとイラン(両国はアサド政権を支援)の3か国は先月(9月)、イドリブ県周辺に非戦闘地域を設定することで合意する一方、その合意の対象外であるイスラム過激派が勢力を増しています。エルドアン大統領はイドリア県の治安回復が今回の軍事作戦の目的だと語りました。

トルコはシリアとの国境沿いに戦車など軍事車両を配備しました。トルコ軍は今のところ国境を越えていないようですが、榴弾砲を発射し、偵察部隊がシリアとの国境を越えたとの報道があります。また、ロシア軍はイスラム過激派への攻撃を空から支援したとも伝わっています。

シリアなど中東情勢の不安定化はトルコリラにとってマイナス材料です。トルコ・シリア情勢をめぐる報道に注意が必要です。

本日は日本や米国、カナダが祝日です。市場参加者が通常よりも少なく流動性が低下する分、トルコ・シリア情勢で新たなニュースが出てきた場合、トルコリラの反応はいつも以上に大きくなる可能性があります。

(シニアアナリスト 八代和也)

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