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2017/08/21 08:56バノン首席戦略官の辞任を受けて米ドル反発。今週はジャクソンホールに注目

(欧米市場レビュー)

18日の外国為替市場では、トランプ米大統領の政権運営に対する懸念が引き続き重石となり、米ドルが軟調に推移。米ドル/円は一時4月19日以来となる108.60円まで下落しました。

その後、米ドルは下げ幅を縮小する展開。8月の米ミシガン大学消費者信頼感指数が97.8と、市場予想の94.0を上回り、7月の93.4から改善したことや、米政権内の保守強硬派の筆頭であったバノン首席戦略官の辞任が米ドルを買い戻す材料となりました。

18日に発表された7月の加CPIは前年比+1.2%と、2015年10月以来の低い水準となった6月の同+1.0%からインフレの伸びが加速しました。BOC(加中銀)に利上げ余地が生まれたとの見方から加ドルは反発し、加ドル/円は一時87.21円まで上昇しました。

(本日の相場見通し)

今週は24-26日にカンザスシティ連銀の年次シンポジウム(ジャクソンホール会議)が開催されます。ジャクソンホール会議では25日、イエレンFRB議長が「金融の安定」について講演する予定です。

イエレン議長の他にも、ドラギECB総裁や多くの中央銀行関係者が参加する予定です。ドラギECB総裁はジャクソンホールで金融政策に関してコメントしないとの報道があり、必ずしも主要人物から金融政策の方針などが示されるわけではありません。ただ、中央銀行関係者からの公式・非公式の発言の可能性はあり、注意は必要です。

21日から30日にかけて、米韓合同軍事演習が行われます。北朝鮮の労働新聞は20日、米韓合同軍事演習について、状況を悪化させる無謀な行為だと非難しました。

北朝鮮の朝鮮中央通信社(KCNA)は9日、北朝鮮がグアムへのミサイル攻撃を慎重に検討していると伝えました。KCNA は15日に、金正恩・朝鮮労働党委員長がミサイル発射計画の報告を受けたうえで「米国の行動を見守る」と述べたと報じるなど、米朝間の緊張は高まっています。

北朝鮮では、25日に先軍節(故・金正日氏が先軍政治を始めた日)、9月9日には建国記念日を控えています。2016年の建国記念日には核実験を実施しており、北朝鮮が新たな行動を行う可能性には注意が必要でしょう。

16日から20日にかけて、米国・カナダ・メキシコによるNAFTA(北米自由貿易協定)の再交渉が行われましたが、大きな進展は見られませんでした。共同声明では「野心的な成果」を得るため、年内に少なくともあと4回の会合を開くことを明らかにしました。

再交渉では、原産地規則(※)の見直しが最大の争点となっています。日本の自動車関連企業などの多くはメキシコに多数進出しており、結果次第では米国・カナダ・メキシコ以外の国への影響も考えられます。そのため、為替市場の動意となる可能性もありそうです。

(※)「NAFTA域内原産」なら関税を撤廃できる。乗用車の場合、域内での調達比率を62.5%超にすれば関税はゼロになる。

(アナリスト 根岸慎太郎)

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